あおいです。
担任の先生は、何度も書きますが、悪い人ではないのです。
経験が足りず、謙虚さが伝わってこない、若い人だと思います。
最初に適材適所とならなかったために、先生自身も生徒たちも、そして私たち保護者も大混乱に陥っています。
この状況は、決して、担任の先生だけの責任とは言えません。
彼を担任に据えてしまった「誰か」の責任です、でも「誰か」って誰なんでしょうね。
「…私、担任の先生の電話対応が、苦手なんです。
例えば筆箱の件でもそうですが、私が息子のシャーペンが分解されてしまったり、返してもらえなかったりするんです、って伝えるじゃないですか。
普通、だなんて言いたくないんですが、普通は、あーこれクレームだわ、ヤバいわ、ちゃんと共感しながら聞いてあげなきゃだわ、っていうトーンで先生たちってお話されると思うんですけど、担任の先生はですね、あーそうなんですね、で会話が終わるんです…」
「あぁ…」
「なので、困ってるんです、って言うじゃないですか、でも相槌しか打たなくて、彼自身に対応策がないんですよ」
「あぁ、えぇ…」
「それで、いざ解決してお電話いただくと、結構な失言をぶつけてくるでしょう? 時には脱力するような応対もしますよね。
それでいながら、一生懸命さとかポジティブさは物凄く伝わってくるんですよ」
「分かります…」
「そうなるとですね、なんか一生懸命してくれたんだし、なんか思ってたのと違うこともあるんだけど、色々言うのもねってなって、本来なら、私が保護者としてしっかりと担任の先生に伝えなくてはならなかった言葉や気持ちを押し込んでしまいがちで」
「あぁ…」
「担任の先生は、こちらが注意をしても、明るく前向きに受け取ってしまうでしょう?」
そこまで言ったとき、学年主任の先生が唐突に「そう! 本当にそうなんです!」と感情を露わにしました。
「こちらが深刻な話をしているときに、あんな態度とられちゃうと、言葉をなくしてしまいますよね」
「そうなんですよ、伝わっているかどうか、いまいち確認ができなくて…本人は分かりましたって素直に言うんです、本当に素直に言うの…」
「私たちも担任の先生は若い、という偏見があるから、分かりあえていないときに「そんなものかな」ってラクな方向に感情を逃がしてしまうんですよね」
「そうなんです…分かります、分かります!」
「ちゃんと担任の先生に対して伝えるべきことを伝えなかったなって、私も反省しています。
私自身も、彼に対して誤ったメッセージを出していたかもしれないです」
「いいえ…保護者の方が伝えられない思いがあるのは、当然ですから…言われてないから大丈夫だと思う担任が間違っているんです」
学年主任の先生はそう言ってうなだれました。
そんな彼女に、それでも私は伝えなくてはなりません。
「…まぁ、そういうわけで、私、年度末までは、電話での対応は学年主任の先生にお願いしたいんですけども…」