制服事件2 | マイペースな息子との日々

マイペースな息子との日々

『中学生 いじめと学級崩壊』というタイトルを変更しました。
息子は2021年に高校生になりました。

あおいです。

学ランは翌日になれば見つかる、と豪語していた息子でしたが、私の予想通り手ぶらでの帰宅となりました。
その時だって、私は、まだキレてなかった。
イライラはしたけれど、息子の実力では持ち帰られたものの探索など不可能なのは分かっていました。
担任の先生に電話して「連絡網を回してください」と伝えれば済む話だと思ったし、特にジョニーくんの家には先生から電話してもらえばいいとも思いました。
万が一、見つからなかったときに備えて、制服屋さんに相談して「アウトレット品でよければ修学旅行にネーム刺繍を間に合わせることが出来るよ」と教えてもらっていたこともあり、心には余裕がありました。

「見つからなかったんだ」
「うん」

日はすでに落ちていて、寒さで息子は震えています。
「どうやって探したの?」と聞くと、息子は震えながら信じられないことを言いだしたのです。

「放課後までに返してくれる人が出てこなかったから、もう一度、学校中を探して、やっぱり見つからないから担任の先生に「学ランの落とし物はありませんか?」って聞いたんだけど「今日もないよ」って言われたから帰ってきた」

昨日の段階で、学ランを紛失した話とジョニーの学ランが教室に残っている話をされたはずの、担任の先生。
今日もまた、学ランが見つからないと言う生徒を前にして、学ランの落し物はないですね、って………普通、そんな反応、するのかな?

プリントを紛失したのとは、状況が違うと思うのに。
学ランというのは制服の中でも価格が高くて、中学生の持ち物としては「資産」のカテゴリーに入れてもいいレベルのものではないの?
それが紛失するなんてこと、私にとってはオオゴトなのに、息子と担任の先生の危機感の薄さは一体何なの?

「そんな間抜けな問答をしただけで、何を満足して帰ってきてるのよ! 先生のその反応に怒りや疑問は湧かないの?」
「僕の管理も悪かったかもだし、先生に怒っても…」
「学ランみたいな、あんな大きな物体、誰かが持ち帰らなきゃ失くなったりしないのに、まだ学校内のどこかに落ちてるとか、アホみたいなこと信じてるの?」
「そういうわけじゃ…」
「息子と先生が言っていることはそういうことじゃん、どう考えても誰かが持ち帰ったはずなのに、その事実から目を逸らしてる!」
「間違えたなら、持ってきてくれるはずでしょ?」
「息子のシャーペンが紛失したまま出てこないのは何故? ハーフパンツが未だに見つからないのは何故? 間違えたなら持ってきてくれるなどという論拠は何?」

一方的にまくしたて「これから担任の先生を問いただす、息子も来なさい!」と宣言しました。
間抜けな問答を聞いただけで、担任の先生も一生懸命やっているのだから…という気持ちが薄れていきました。
私の中にある、不器用だけど一生懸命な先生像が崩れ始める瞬間だったのかもしれません。