24日付朝日新聞「声」欄に心温まる小学生の投書が載っていましたので、ご紹介します。偶然の成果とはいえ、一つのものを家族で分け合うことで家族のきずなを確かめた子ども心にほろっとさせられました。

     


           焼きいも一つ 家族で分けた


                 原 杏太(広島県神石高原町)



 「焼きいも、売っとったよ」。夜、お兄ちゃんが塾から帰ってきてそう言ったので、急に食べたくなりました。お母さんに「買ってきていい」と聞くと、いいよと言うので自転車でいこうとしたら、「あぶないから車で連れていってあげようね」と言ってくれました。

                  てんとうむし

 お兄ちゃんが言った場所にいくと、焼きいも屋さんは移動しようとしています。追いかけるぼくたちに気づいて、おじさんは止まってくれました。「もう1個しかないんだよ」。申し訳なさそうでした。どうしようか迷ったけれど、思い切って「ください」と言いました。

                  てんとうむし

 家に帰って、家族5人で1個を分けました。「あまくておいしい」「ありがとう」。みんなが言ってくれました。食べてみると、すごくあまくておいしかった。それに、家族で一つの焼きいもを分け合えて、本当にうれしかったです。またいつか、焼きいも屋さんが来る日を楽しみに待っています。