クローバー前回に続き、朝日新聞「声」欄より、若い世代の心温まる投稿を転載します。普段車椅子を使用しているそうですが、ともすると、人ごみの中では‘邪魔者’扱いされがちです。ぼくも昔は、そう感じたこともありましたが、今は亡き母がくも膜下出血の手術の後遺症で重度の身障者になって車椅子生活を余儀なくされ、一緒に外出したりしているうちに身障者の立場も理解できるようになりました。健常者は健常者中心の世界を当たり前と思いがちですが、世の中には、身障者はもとより、お年寄り、幼児、病人など弱い立場の方が多数共存しています。温かい眼差しで接していきたいものです。


 私は普通の中学の普通の学級に通っている身体障害者です。簡単に言うと、足が少ししか動かず、ふだんは車椅子を使っています。


 よく私は近所のスーパーなどへ買い物に出かけます。大震災の時もスーパーで地震にあいました。地震がやっと収まった時はすぐに家に帰りました。ですが、外出した時、じろじろと見られたり、「車椅子でよく外出するわね」といった陰口が耳に入ったりすることもあります。


 確かにでこぼこの道もあるし、いつ震災の余震が起きてもおかしくない状況です。そんな時に障害者が外出することをおかしく思う人もいるでしょう。でも私は思うのです。障害があるから外出は控えるべきだという考えは断じて違うと。外に出なかったら、いつまでも自分で自分の生活に必要なものを買えないし、やりたいことも見つけられません。障害者の社会進出などの理由もありますが、何より自分自身のために外出は大切だと思って私は出かけています。


                   (千葉県浦安市 原木風歌)



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