残りの4つ | 蒼のアプリゲー日記

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現在プレイ中のアプリゲームを中心に徒然と書いていきます。現在は白猫プロジェクトメイン。
不定期更新でまったりとやっていく予定です(・Д・)ノ

さて、2連続爆死からなかなか立ち直れそうにないので今回も現実逃避。


_(:3 」∠)_





先日ゲッターロボをマイベスト5に入れるということをチョイと書いたのですが、じゃあ他の4つには何を入れるかという話。
すこし迷う部分もありますが、考えてみると以下のようになりますかね。


手塚治虫「ブラックジャック」
横山光輝「マーズ」
藤子不二雄A「まんが道」
石ノ森章太郎「サイボーグ009」


古くてスマンのぅσ(^_^;)


手塚治虫や横山光輝には他にも好きな作品が多いので迷うところもありますがね。


「まんが道」といえば、ちょっと前に「トキワ荘の青春」をBSだかWOWOWだかでやってたのですが、この映画がまぁ暗くてw
同じトキワ荘時代を描いてるはずなのに雰囲気がえらく対照的なのですよね。

……「まんが道」やら「トキワ荘」やら言われても最近の若い人には通じないかもしれないのでちょっと説明。

「まんが道」とは藤子不二雄Aのライフワークとも言える自伝的作品です。作者曰く「7割実話、3割フィクション」だそうな。

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物語は主人公の満賀道雄(モデルは作者である藤子不二雄A)疎開先の高岡市で才野茂(モデルは藤子F不二雄)と出会うところからスタート。
共に漫画好きということで意気投合した二人は、偶然ある作品に出会います。

「新宝島」……それは手塚治虫の手による、ストーリー漫画の草分けと呼ばれる画期的なその作品でした。

手塚漫画に魅了された二人は漫画家を目指して上京。やがてトキワ荘で暮らすようになった二人はそこで石ノ森章太郎、赤塚不二夫、つのだじろう等と出会い、ともにまんが道を歩いていく……というのが大まかなストーリー。当時の作品を作中作として組み込みながら、昭和30年代の漫画黎明期を描いていくことになります。

「まんが道」は続編「愛…しりそめし頃に」に続いて完結するのですが、登場人物たちがそれぞれの代表作……石ノ森章太郎「サイボーグ009」赤塚不二夫「おそ松くん」藤子不二雄A「怪物くん」藤子F不二雄「ドラえもん」……となる作品を生み出そうとする、なんとも中途半端なところで終わります。

最終巻まで読んでこの不完全燃焼は何だろう……と思っていたのですが「トキワ荘の青春」を観てなんとなく腑に落ちるものがありました。

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「トキワ荘の青春」の主人公は本木雅弘演じる寺田ヒロオ。「背番号ゼロ」や「スポーツマン金太郎」といった明るく健全な作品を書いていました。
「まんが道」ではトキワ荘組の頼れる兄貴分として登場、原稿を落としまくって干されてしまった主人公二人を励まし、再起の道を拓いてくれる重要な役回りを演じています。

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この寺田ヒロオという人物はとにかくストイックな人で、漫画は子供のために健全で夢のあるものでないといけない、という信念の持ち主でした。暴力的な描写を嫌うあまり、当時「劇画」で売れ始めていたさいとうたかを(代表作はゴルゴ13)に、面識のないにもかかわらずいきなり自分の作品を送りつけて「書くのならこういう作品を書きなさい」と書面で説教したとか。ストイックすぎるw

そんな寺田ヒロオは自分の理想と現実とのギャップに耐えられずに筆を折り、世間との接触を絶ったまま40代の若さでこの世を去りました。

「まんが道」では頼れる兄貴だった寺田ヒロオですが「トキワ荘の青春」では対照的に描かれます。こちらでは刺激的な漫画が求められる時代と、次々と人気作家になっていく後輩たちの姿に嫉妬し、苦悩していく姿が描写されました。

つまり「まんが道」では寺田ヒロオの光の部分が「トキワ荘の青春」では影の部分にスポットが当てられているわけです。

寺田ヒロオと深い親交のあった藤子不二雄Aがそんな苦悩を知らなかったワケはないでしょう……恐らく、知っていながらあえて描かなかったのだと思われます。

それはきっと、尊敬していた寺田ヒロオへの感謝、そして寺田ヒロオが理想としていた作品へのリスペクトだったのではないでしょうか。
そう考えると、作品が中途半端なところで終わった理由も分かる気がします。先を描けば、どうしても寺田ヒロオの死に触れないわけにはいかなくなりますから……

同じようなことは作中の手塚治虫の描写にも言えます。かなり「独特な」性格で周りを振り回していた手塚治虫の描写は「まんが道」には登場しません、あるのはあくまで優しく後輩たちを導いてくれる「まんがの神様」の姿のみ。


この「まんが道」という作品は手塚治虫、寺田ヒロオという2大恩人に対する感謝の意であり、共に夭折した二人への鎮魂歌(まあ、最初に描き始めたころにはまだ手塚治虫は存命でしたが)なのかもしれません。

そう考えると、この作品は中途半端に終わって当たり前……逆に中途半端だからこそ名作なのだろうなぁ、と思います。


以上。






現実逃避にも程があるw
最後まで読んだ人はご苦労さまでした
ジュースどうぞ (´・∀・`)o🍹







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