地龍部分

倶利伽羅龍
 

鴨川市に来ています。

少し時間が出来たので、以前から関心があった「波の伊八」の彫刻を見に行って来た。

大山寺不動尊という古刹は、奈良時代に良弁僧正の開祖とされる。

くねくねと細い道を上がったところに有り、少し寂れた感じのする寺。修復の必要があり現在NPOが管理している。

 

向拝の龍・飛竜と地龍
 
 

伊八の彫った龍は、波に乗り天を翔け上がる感じがして迫力がある。この龍は、初代の伊八の作品。江戸時代に初代から5代まで活躍した。初代伊八は1751年この鴨川に生まれ、多くの作品をこの地域に残している。

「関東に行ったら波を彫るな」と言われる程に、彫師の中では尊敬される腕を持っていた。

この躍動感のある伊八の波は、葛飾北斎が影響を受け、またそれがゴッホやモネ代表される印象派に影響を与えたと言われている。フランスのジャポニズムの原点がここに有るとしたら何とも不思議な感動を覚える。

 

今回は、大山寺だけしか行けなかったが、もう少し「波の伊八」を訪ねたい。