なかなかご好評いただいている、マナーシリーズ。
今回はお茶碗にまつわる作法を。
まずは当たり前すぎる話。
①ごはんのお茶碗は左に置く。
なぜ左に置くのか?
日本では「左」と「右」では左の方が位が高く、
ご飯は食べ物の中でも「主」食なので、
位の高い左側に置くものとされています。
左の方が位が高い理由
(これには諸説あるようですが)
・左大臣と右大臣では左の方が位が高い
・太陽のある南を望めば、昇る方向が「左」である
②食事のとき持ち上げる器と持ち上げない器
食事のとき、和食の場合はお茶碗は持ち上げていただきますよね。
子どもに「お茶碗持ちなさい」と言うと、お茶碗もお椀もお皿も持とうとしませんか?
持ち上げる境界線は、手のひらにのるかどうか。
手のひらよりも小さなものは持ち上げる
ご飯茶碗
汁物のお椀
刺身の小皿
小鉢
手のひらよりも大きなものは持ち上げない
刺身を盛り付けたお皿
焼き魚の器
てんぷらなどの揚げ物の皿
大鉢の器
これらは大人には常識過ぎる常識ですね。
では、こちらはどうでしょう??
③おかわりするときは、一口残して箸を置く。
我が家では子どもの頃、おかわりするときは一口残すように言われていたのですが、
これをしている人を外で見たことがなかったので、
「このルールはローカルルールなのか?」と思ってました。
でも、先日のマナー講師養成講座で、間違っていないことが判明。
とはいえ、「なんで残すのか?」が分からないとやっぱり「間違ってるのかな?」って思いますよね。
ご飯を一口残すわけ
ご飯を少し残すのは、和食作法では「つなぎ」の意味があります。
まだ残っているうちは「食事中」、食べきったら「食事終了」。意思表示です。
「けっして、急いでおりません。まだ、ありますから、お急ぎになられなくてもよいのですよ」という奥ゆかしさだそうですよ。
また、ご飯をあえて残すことで、その家とのご縁がまだ切れていないことを意味します。
素敵なおもてなしをありがとうございます、これからもこのご縁を続けていきたいと思いますという想いが込められています。
ご飯はおかわりするのがマナー
これは、「お通夜のときの一膳飯」に由来するそう。
※一膳飯・・・茶碗に盛り切りにした一膳かぎりの飯に箸を 2本 垂直に立てたもの
なので、二膳目をおかわりするのがマナーとされているそう(三膳目はNG)。
おかわりのときの具体的な作法
・「おかわりください」の合図は、ご飯を一口残してお箸を置く
・おかわりを待つ間は、お箸を置いて待つ(他のおかずは食べない)。
・おかわりを受け取るときは、(置いてもらうのを待つのではなく)両手でお茶碗を受け取り、一旦テーブルに置いてからいただく。
「ご飯を一口残す」これが正式なマナーなのですね。
ただし、これは実際あまり浸透していないそう
(正式な作法として知識は入れておくとして)
お店やよその家では、キレイに食べてからおかわりするというのが、
一般的になりつつあるようです。
本日の学び(マナー編)
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