9月19日放送のホンマでっかTVは、「100歳をどう生きるか」というテーマでした。

 

私がお話したのは、リバースモーゲージという融資の形態についてです。

テレビでも宣伝され始めているので、名前だけは聞いたことがあるという方もいらっしゃるのでないでしょうか。

 

 

長生きすると一番の問題になるのは老後の資金です。

 

一般的な家庭では、退職金で家のローンを完済して、その後は年金を生活費としてローンを払い終わった家で暮らしていくようになります。

毎月の生活費は年金でまかなえたとしても、不測の出費は、ローンの返済で残った貯金で賄っていくことになります。

しかし、それでは90歳、100歳まではとても賄えません。そこで注目されているのがリバースモーゲージという制度です。

これは自宅に担保を設定してお金を借りるという制度で、多くの自治体や金融機関で取り扱いがあります。

法律上は「根抵当」という種類の抵当権を自宅に設定して、一括ではなくその家の価値の範囲内でいくらでもお金を借りられるというものです。たとえば家の価値が2000万円なら今月は生活費として10万円を借り、次は500万円借りるといった使い方ができます。もちろん毎月10万円ずつ借りるといった年金のような使い方も可能です。

 

このローンの特徴は、借りたお金を返しても返さなくてもいいというところにあります。契約者が亡くなった時に家を売却して残りの借金を返済できるからです。

いろいろな遺産相続のケースを見ていると、都会に住んでいるお子さんたちは地方の一戸建ての家を相続したがらないことが多々あります。

なので、残しても誰もいらない家を抵当に入れて親世代の生活資金に充てるこの仕組みは現代の需要と供給にマッチしていると言え、実際に人気のある制度です。

 

ただリスクももちろんあり、家の価値が急に下落した時は一括返済を求められることもあります。

また、契約の際には「子と一緒に住んではいけない」という条件が定められているので、後になって子どもたちが住みたいと思っても住むことができません。

長期化すれば金利変動のリスクも生じるでしょう。

 

当然、極度額(最大借りられる金額)をいかにうまく利用するかについても、検討しながら借り入れをしなくてはなりません。

 

こういったリスクを理解した上で契約すれば、高齢化時代に生活資金を手に入れるための有効な手段と言えるでしょう。

 

リバースモーゲージ、長寿時代が需要を生み出した例として紹介しました!