いろいろな方から「弁護士になったきっかけは?」と聞かれることが多いのですが、あまりに昔すぎて記憶が定かではなくなってきたので、今一度自分の記憶を整理してまとめておきます。


弁護士という仕事を知ったのは小学校のことだと思います。
同級生のお父さんに弁護士さんがいましたので存在は知っていましたが、業務内容もわかっていませんし、自分の将来の仕事として意識してはいなかったと思います。
小学校の卒業アルバムには、大学の先生になりたいと書いたような気がします。

中学生になると、将来の夢を作文などに書かなくてはならないことも多いので、自分の将来像を漠然と考えたときに、ちょうど女性の政治進出がニュースで取りざたされていた頃で、女性の政治家の方は弁護士出身の人が多いと知り、資格があると世に出るチャンスが増えるのではないか、何もバックボーンのない自分が認めてもらうには、誰もが納得する資格があると良いのではと考えたと記憶しています。

高校生になると、大学進学先を選ぶにあたって、進路と向き合うことになり、その頃には弁護士になることは明確に意識していました。大学選びも弁護士になるためという視点で選びました。
ちょうどその頃は、オウム事件の影響でテレビに弁護士が出る機会が多く、弁護士のメディアへの影響力も目の当たりにして、ますます弁護士への希望が強まっていました。

その後は進路に関してはぶれることなく弁護士になるために進んでいきました。

私が司法試験に受かったのは大学卒業後4年の26歳でした。

その4年はどういう心境かと振り返ると、当時は、弁護士は自分の天職なので自分が司法試験に受からないことはあり得ない(受かるまで受け続けるつもりだったので)と思っていたのと、なりたいものになれるチャンスを与えられていることだけで幸せだったので、4年の司法浪人もさほど辛くなかったと記憶しています。

もちろん合格発表を見るたびに、悔しくて悔しくて自分の不甲斐なさに腹立たしかったですが、悔しさをバネに目標に向かって努力することは、やりがいのあることですし、若い時しかできないことだと今は思えます。


こうやって振り返ると、弁護士になったら自分の未来が切り開けるんだいうと希望の中で若い時代を過ごしたんですね。とにかく必死でしたし、全力でした。

弁護士になって、ちょっと辛いなと思うことももちろんありますが、それでも頑張れるのは、なりたい仕事に就けた喜びを今でも忘れていないからだと思います。

つらつら書きましたが、読んでくださってありがとうございました。