『氷の微笑』を鑑賞。

いたるところのレンタルビデオ店でおすすめされているこの作品。気になってはいたけどどこでもゴリ押しされているのが気に食わず、なかなか手を出せずにいた。自分が生まれる前の作品で少し古いなぁっていうこともありあまり借りようと思えず・・・そして今回何の予備知識もなく鑑賞してみました~。パッケージからして、ものっすごいきれいな女性がドーンとあるのでこの女性にまつわるミステリ、サスペンス映画で謎解き要素がある感じで難しいのかと思いきやそうでもない。この女性のための作品だったかなって印象。

原題   『Basic Instinct』

時間   123分

公開年  1992年

監督   ポール・バーホーベン

 

ポスターのものすごいきれいな女性。シャロン・ストーンの出世作。彼女が取調室で足を組み替えるシーンはミニスカートにノーパンというかなりきわどいもの。このシーンは何度もパロディ化され、映画界の中でも有名なシーンの一つとなった。ある日アイスピックで元ロックスターが殺害されるという凄惨な事件が起きる。その事件を追う刑事の物語。事件を追ううちにシャロンストーン演じるミステリアスな女作家に恋に落ちてしまう。そんなミステリ映画。ポール・バーホーベン監督は『エル ELLE』『ショーガール』などを手掛けている。

 

以降ネタバレありであらすじと感想を~

 

 

●あらすじ 注:ざっくりと

主人公ニック・カランはロサンゼルスの刑事。麻薬取締のための捜査をしていて、誤って観光客を銃で撃ち殺してしまった過去がある。過激な捜査を抑えるために禁煙、禁酒、そしてカウンセリングを今も続けている。ある日元ロックスターがアイスピックでめった刺しにされ殺害されるという事件が起きる。その事件を追うニック。演じるのはマイケル・ダグラス。

容疑者の一人に挙げられたのがキャサリン・トラメル。演じるのはシャロン・ストーン。

キャサリンは女性作家で、事件の日被害者で元ロックスターと一晩を過ごしていたという。ニックはキャサリンに何度か取り調べで話をするが、彼女は警察側に挑発的な態度を取り、容疑を否認している。

 

事件を追っていく中でニックは次第にキャサリンの美貌に落ちていく。ある日キャサリンからクラブへ来るように誘われるニック。クラブにはキャサリンと付き合っているロキシーという女性が2人で愛し合うようにして踊っていた。キャサリンはそんな中ニックを誘惑し、ニックもそれに応えるようにして2人は深く愛し合うようになった。ロキシーはその二人を恨めしそうに見ていた。

 

ニックのカウンセリングを担当しているべス。演じるのはジーン・トリプルホーン。

彼女はニックと親しい関係にあり、お互いの自宅の合鍵を持つほどの関係であった。ニックがキャサリンに惹かれていっている様子を見てべスはニックに深入りしない方がいいと忠告をする。しかしそう言ったべスは実は、キャサリンとは大学時代同級生だったということがわかる。さらにキャサリンと付き合っていた過去もあった。その事実を直接べスから聞けなかったことに対し憤慨するニック。同性愛だし、恥ずかしかったから言い出せなかったと弁解するべス。

 

ニックは後日、車にひかれそうになる。ニックも車に乗り、カーチェイスになった2台の車は戦うようにして競り合った結果、ニックをひき殺そうとした車は海に落ちてしまった。乗っていた人物はロキシーで、車内で死んでしまった。ロキシーはニックにキャサリンを取られたことによる復讐をしようとしていたのだった。警察が駆けつけ、ニックがロキシーを殺したのではないかと容疑をかける。ニックは自分の容疑を晴らすためにさらに事件を追うようになる。

 

キャサリンのことを調べれば調べるほど彼女にまつわる人物が何らかの事件に巻き込まれて死んでいることがわかっていく。しかし、キャサリンが自宅で周りの人物が死んでいくことに対し落ち込んで泣いてしまっている姿を見ると彼女に同情してしまうニック。

 

ニックの同僚のガスはキャサリンの元ルームメイトの自宅を見つけた。そこにニックとともに訪問する。ガスはニックを車に残し一人でマンションへと入るが、エレベーターで殺されてしまう。ニックは後で駆けつけると死んだガスと、べスを見つけ、べスが彼を殺したのだと思い、持っている銃でべスを殺す。警察の調べでべスの自宅から証拠品がいくつか見つかり、この事件はべスの犯行だと断定される。

 

ニックはキャサリンの自宅へ赴く。2人は愛し合うが、そのベッドの下にはアイスピックが隠されていた。キャサリンはアイスピックを手に取り、ニックを殺そうとするが、再びベッドの下に戻す。

 

 

 

謎多きオンナ、キャサリン・トラメル

シャロン・ストーン演じるキャサリンのミステリアスさが素晴らしかった。ニックが事件を追えば追うほど、キャサリンが犯人のように思われる。実際に黒幕はキャサリンなのだけれど、ここまで犯人っぽいのにどうしても捕まえられない感じがもどかしくて良かった。小説を書いていて、その物語が事件と同じようになるという設定もミステリアス。

取り調べシーンでのノーパン、ミニスカの足の組み換え、クラブのシーンでの誘惑など挑発的な面をニックにここでもかと見せつける彼女。シャロン・ストーンの美しさに感動する。スタイルも顔も抜群

 

 

最後のシーン

結局誰が犯人?ってなるらしいけど・・・これはいうまでもなくキャサリンが黒幕ですね、はい。最初の元ロックスターを殺害するシーンもシャロンストーンが演じていたらしい。なのでキャサリンは誰かを使って殺人を犯したわけではない。しかしここまで周りの人間を翻弄していくキャサリンという人物は人間をどう思っているのか。自身の小説にするぐらいだし、人間をまるで駒のように扱っている。恐ろしい女性である・・・。

 

ニックのアホさ

なんでここまで事件の真相にたどり着きそうになるのにキャサリンを捕まえられないのか・・・。アホすぎるニック。非常に残念な男である。ニックのキャサリンに対する愛が深まれば深まるほど犯人と思いたくなくてって感じなのかな~。それ刑事失格じゃん・・・。そんなあほな男性を演じきったマイケル・ダグラス良かった。女に甘いのね・・・。
 

 

●個人的に語りたい事

キャスティングが抜群によかった作品。話は全然どんでん返しでも何でもないし、ニックのアホさとキャサリンという女性の恐ろしさを楽しむものだったなぁという印象。ただそのよくある、アホな男性と賢い女性の設定をこんなにも事件性を混ぜて、ドラマチックにしたてあげたのはすごい!

 

 

●総合評価  

13点/20点満点

・脚本 2点

難 ・ ・ ★ 易

・テーマ 3点

社会的、普遍的 ・ ・ ★ キャラクター性

【キャサリンという女の怖さ

・演出 3点

・キャスト 5点