随分と歳を取ってしまいました。
たまて箱を開けるようにです。汗。
うらしま太郎さんは、いじめられていた亀を助けて、その亀に竜宮城に案内されます。
そして、その楽しさの余りに時間を忘れて飲み食いし、ヒラメや鯛の踊りに夢中になり。
乙姫さまと仲良くなりますが、ある日のこと、ホームシックに罹りもとの場所へと帰りたくなります。
「決して開けてはいけませんよ。」と言われたかどうかはわかりませんが、お土産に乙姫さまから、たまて箱を貰います。「何が入っているんだろうな。。。」と思ったかは知りませんが。たまて箱を開けてしまいます。
白い煙とともに、うらしま太郎さんには白い長い髭が生え、ご老人になってしまいました。
長い間、竜宮城で遊んでいた間は、時が止まっていたのです。
乙姫さまは、お土産にその止めていた魔法を解く箱を、うらしま太郎さんにお渡ししました。
そのまま持っていてくだされば、時はそのままに箱に閉じ込められていた筈です。
が、「鶴の恩返し」と同じように、箱を開けてしまうと全てのからくりは、解けてしまい、物事の本来が見えて来てしまいます。ずっと、真実は箱の中に。というような、からくりは、いつも人間の好奇心の前でせつなくも破れてしまいます。
「約束してくださいね。」
という約束は、破かれる為にあるのでしょうか。。。
人間の好奇心というのは、常に不可解です。
ですが、人間というのは一年にひとつづつの年齢を経て、年輪を刻むように、経験が積み重ねられてゆきます。
心に年輪は確実に積み重ねられていくべきで、容姿をそのままに閉じ込めて置く魔法は開発出来ても、そうして刻まれゆく年齢という年輪を積み重ねてゆける有り難さは感じています。
一年の四季折々を経て、そうしてひとつ。
歳を取ってしまったなと、感じる時は、想い出をひとつづつ繰るようにする時です。
沢山の想い出があります。
楽しかったことも、苦しいばかりだったこともあります。
そうして、ひとつづつの経験が心に年輪をもたらします。
皆さんに、年輪はどれだけ重ねられたでしょうか。
これから暑い夏には柔らかい白い部分が。厳しい冬には茶色の堅い部分が出来て、年齢は経てゆきます。
だから、嬉しいことも、キビシイなあと感じることも、人間として生きてゆく時には、どちらもが大切で、それがあるから人として成ってゆけるのだと思いますよ。
魔法がかかったように、楽しいことばかりの日々には年輪を重ねられないかも知れません。
苦しみを苦しみとしてわかり、それでも。一つづつの年輪を重ねられた人と人生で出逢い、その苦しみや嬉しさを
わかってみると、自分なんてまだまだだなあと感じられると思います。
年長者である方の中の、良い年輪を経てきた方とお話しましょう。
私は若い頃には、そうした沢山の年輪を、本を読むことで学びました。
往年の名作と言われる文豪の方の書かれた本には、様々な人生の年輪が画かれており、大変に興味深いです。
とある文学少女であった私は、若い頃には実際の年齢よりも老けて見られていました。
現在の私は、その魔法がほどけてきて、幼いという印象すらあります。
人生の複雑怪奇な謎は、年齢を重ねる度に若さ、幼さを取り戻していくという脳の機能を呼び覚ますことのようです。
これは、逆たまて箱???なのでしょうか。笑。
