カナヘビさんの姿が見えなくなったので、そろりそろりとツユ草を片付けていたら。
草の間からポロッと落ちたものがあり、拾い上げると、馬面のような長い顔に目が
あり、羽の瑞々しい緑が美しい昆虫でした。「お前は何もの」と興味がわき、手の
ひらに載せよくみると柔らかそうなお腹が微かに動いています。どうやら虫の息の
ようです。陽の当る葉の上にそっと置いてあげました。昨夜まで、秋の虫の音を楽
しませてくれる庭のオーケストラの一員だったのですね。ガシャガシャをありがとう。
昆虫図鑑で調べてみるとクツワムシの雄のようです。
クツワムシ、今では生息地が少なく、見つけるのは
困難だそうで、出会えたのは千載一遇の好運だった
のだと知りました。そう言えば今年はカネタタキの
鳴く音が聞こえませんでした。庭のジャコウソウの
可愛い薄紫の花も終わり、深まりゆく秋でしょうか。
