ケルルノクックはごく普通の街の、ありふれた
お茶屋さんの店先からやってきました。ケルルノクックという名前は
草野心平さんの蛙の詩から拝借。
「ほっ、まぶしいな。 ほっ、嬉しいな。
みずはつるつる。 かぜはそよそよ。
ケルルノクック。 ああいいにおいだ。
ケルルノクック。 ほっ、いぬのふぐりが咲いている。ほっ、おおきな雲が動いてくる。
ケルルノクック。ケルルノクック。」
『中原よ。地球は冬で寒くて暗い。 ぢゃ。さやうなら。』 中原中也特集号 「空間」 より
詩人、中原中也は昭和12年没。この詩はその2年後に草野心平さんが発表したもの。
きっぱりとしていて、暖かい中也への詩は心平さんの面目躍如。
草野心平さんは蛙の詩人として有名な方ですが、
宮沢賢治を世に出したお人でもあるらしい。
…福島県いわき市に暮らす。生誕110年。
