久しぶりに、仕事をしていて有難いなぁと思う出来事がありました。
久しぶりとは、何とも失礼だけど
看護師として仕事をさせてもらう、なんというか
この仕事でよかった!
と、思える出来事でした。
私は4時間のパートで、今は介護施設なので、
看護師としてと言うよりも、お風呂介助と簡単な処置に、食事、排泄介助がメインのお仕事。
利用されている方1人1人に寄り添った看護の提供には、なかなか至る事ができません
でも、この前。
看取りの段階に入った利用者さんの、褥瘡を処置していた時。
私にとって、忘れられない
心揺さぶられる出来事が起こりました
ずーーっと寝たままで、もう何日も目を開けているところを見ていなかった◯◯さん。
目が、しっかり開いて、わたしを見ています
思わず『◯◯さん、痛かったですか?』と、声をかけました。
すると、私を見てにっこり笑顔で、少しだけ、首を横に振りました
私はほっとして、『よかったです』と、笑顔で答えました
続けて『苦しいところはありませんか?』と聞くと、
それも、笑顔で、首を少しだけ横に振りました
声こそ出なかったけれど、
何かいいたそうに
ちょっとだけ、口元が動いていました
しっかり視線も合い、目も輝いていました
痩せこけてくぼんだ瞼と頬に、青ざめた、土気色の肌の色
その瞳の輝きは、ほんとに対照的で驚きました
この日の朝、3日ぶりに見た◯◯さん。
その様子から
旅立つ時間が、もうそこまで来ている
そう、見た瞬間に感じました
その、わずか1時間後の出来事です。
だからこそ、この笑顔にすごく驚いたし
尊い気持ちになりました
ありがたかった
その場にいられた事が
ものすごく、救われた気持ちになりました
この笑顔、ご家族の方に
見て欲しかったです
お話しさせてあげたかった
土日は仕事がお休みなので、その後はわかりません
熱心なご家族さんでしたので、コロナ禍でなかなか面会が出来なくて、きっと辛かったと思います
物事は、偶然のようで、必然だと
いつも思います
看護師になってから色々な方の旅立ちに、関わらせていただきました
病院だと、病気や事故が原因でって事がほとんどなので、今回の◯◯さんのように寿命を全うされる方とは、やっぱり全然感じる事がちがいました
施設だと、病院では比べられないくらい長いお付き合いになる事が多く
その分、家族さんとの関わりも増えます
だからこそなのかも知れません
上手く言えないけれど、◯◯さんが思う最後を迎えらることが出来たらいいな
家族にとって、大切な人であればあるほと、その旅立つ時に間に合わなかったという事になれば
残された方は、やっぱり少なくない後悔が残ります
見取りのケアは、本人さんだけじゃなく、これからを生きていく
家族さんや周りの方々のためのものでもある
私はそう思います
最高の笑顔
ありがとうございました
◯◯さん、いってらっしゃい!