みくるです
『なぞりがき万葉集』をなぞりました。
春の草花より「ツバキ」を詠んだ歌です。
紫は 灰さすものそ
海柘榴市の 八十の衢に
逢へる児や誰
巻12-3101 作者未詳
(現代語訳)
紫染めには椿の灰を加えるもの。その海柘榴市の八十の辻道で出逢ったあなたは誰ですか。
海柘榴市で交わされた問答歌です。
歌碑があり椿が咲いていたのに、写真をちゃんと撮っていませんでした。
歌碑に気付いていなかったみたい
海柘榴市(つばいち)は、奈良県桜井市に金屋にあった市場で、春と秋に、男女が歌を交わして恋の相手を探す歌垣が行われました。
紫染めには椿の灰が欠かせないため「海柘榴市」に「椿」を掛け、あなた(紫染め)には自分(椿の灰)が必要と詠みかけています。
桜井市の「金屋河川敷公園」です。
歌垣に説明と、この歌と返歌が書いてありました。
たらちねの 母が呼ぶ名前を
申さめど 路行く人を
誰と知りてか
巻12-3102 作者未詳
(現代語訳)
母さんが呼ぶわたしの大切な名前を言ってもよいけれど、通りすがりの方なのでどなたかわからず言えません。
名前を聞くのは求婚に当たりました。
一度は断るのは女性の嗜みだったので、この後何度も歌を贈ったのかもしれません
ムラサキの根を使う紫染めに欠かせない椿灰は、ツバキの葉を焼いてできる灰を水に浸して得られます。
色鮮やかな服を着ていた万葉人、染めの技術が発達していたのですね。
『万葉集』には染めに関わる歌が多くあります。
「パープル」のインクでなぞりました。
空と空を映す大和川がとても綺麗でした
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