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数日後、紹介状を持ってX病院に向かった。さすが大病院、大きな建物が並んでいる。

中に入るとカフェも併設されている。

感心しながら受付を済ませ眼科に進む。

 

ここは紹介状がないと受診できない完全予約制と受付に書いてある。

だからか、受診を待っている人は数名で、スムーズに流れている。

まずは視力検査と目の撮影。それが終わってしばらくして医師の待つ診察室に入った。

 

私のかかりつけ医からのデータと、少し前の検査結果をみながら、

 

ゆら婆さんは矯正視力で1.2出ているので、白内障手術はしなくていいのでは、みたいなことをおっしゃる。

 

さらに、

皆さん、白内障手術を簡単に考えているが、最悪失明するというリスクもないわけではない。

レンズは、90%以上の方が単焦点レンズを選択します。

単焦点レンズははっきり見える範囲が限定されているので、施術の後、手術前の方がよかった等、不満が出る場合があります。

 

多焦点レンズは、一部、職業柄、例えばバイオリニストの方が譜面を見て、指揮者も見てと、広範囲の視力が必要な方は多焦点レンズを選択する場合もあります。

多焦点レンズは、見え方の鮮明さとか、色味とかの見え方は単焦点レンズよりも劣ります。ハローグレア(夜間に光の周りに輪がかかったように見える)も起きることがあります。

 

等々、丁寧に説明をしてくださったあと、

 

ゆら婆さんは矯正視力で1.2(近くの眼科で測ったときはもう少し視力が弱かったような・・)が出ているので、その状態で日常生活にどれくらい不便があるのかを考えて、その不便さと、手術のリスクと天秤にかけて手術をするかどうか判断しましょうと。

 

  それから、その場で眼球を撮影して、私の画像と、白内障がもっと進んでいる画像を見比べながら解説をしてくださった。

 

医師:ゆら婆さんの白内障の進み具合は5段階の2くらいです。これが5段階の4くらいに進むとこういうふうになります。

   (画像は目の水晶体がかなり白く濁っている)

私:そうすると、4くらいになった段階で手術をすればよいということでしょうか。

医師:いえ、進み具合ではなくて、日常生活に不便を感じたら手術をするということですね。

 

それから、もう1枚の撮影画像をみると右目に黒い点があります。これは緑内障と間違えやすいですね。

でも、緑内障の形はこうで、ゆら婆さんの眼球はこう(専門的な言葉で難しく、正確に覚えていないので省略)なので、緑内障の心配はありません。(ほっとしました。)

 

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私の心の中:たしかに日常生活でものすごく不便を感じているわけではない。裸眼で本や新聞も読める。パソコン作業もできる。

遠くを見るときは近視用メガネをかける。疲れてくるとぼやけてくるが、目を休ませるとまた回復することが多い。

 

ただ、どうせする手術なら、簡単だというし、保険負担が1割のうちに・・。う~ん・・。

 

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私:手術をした方の話では、皆さん、簡単な手術だった、やってよかった、とお聞きすることが多かったので、私も簡単に考えていました。(後期高齢者保険負担金が1割から2割になる前に・・などとは言えない。)

 

医師:手術してよかったという方もいれば、手術前のほうがよかったという方もいます。

何日か後に、スライドを見ながらの白内障手術の説明会をしますので、それに出られたらどうでしょうか。

 

私:はい、そうします。

 

 

そうして、2週間後、その説明会に出ました。

参加者は私を含めて2名だったので、沢山質問をすることもできました。

 

スライドは実際の手術の画像で、どのような手順でやるのかとか、患者の体質によってとか、術中、術後のさまざまなトラブル、合併症、後遺症などについても、確率は少なくてもリスクがないとは言えないなど、丁寧に説明してくれました。

 

そして、お医者様は、僕は患者さんにすべてを説明して、納得して手術を受けてほしいから、説明会をするんです。

患者さんの中には「あなたは自分の腕に自信がないからそういうことを言うんだろう」と怒る方もいましたが、僕は決して腕が悪いわけではありませんと、冗談ぽくおっしゃったけれど、私は先生の誠実さを感じて、とても感謝しました。

 

スライドを見終わって改めて考えました。

簡単な手術だと考えていたけど、安易に手術を選択してはいけない。自分の状態をよく見極めてから手術という選択をしようと思い、今回の手術はやめました。

 

あとは、近くの眼科医で定期検診をして様子をみたらいいということで、

紹介状を書いてくれた私のかかりつけ医院には、説明をしてくださった先生からお手紙を出してくれることになりました。(X病院から自宅に郵送できて、それを私がかかりつけ医院まで持参するという形)。

 

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説明会で私がした質問(覚えていた範囲で。また表現は記憶違いで正確でないこともあります。):

 

Q:白内障は一生に一度と聞きましたが、どうしてでしょうか。

A:もう手術でレンズが入っているので必要ないからです。

 

Q:手術をして数年して徐々に見えづらくなると聞いたことがあるのですが。

A:それはレンズに汚れが付着するからです。それはレーザーで簡単に汚れを取ることができます。

 

Q:手術後も、だんだん老眼が進むこともあるのですか。

A:眼内レンズですので、老眼が進むことはありません。

 

大体このようなことをお聞きしたと思います。

もし白内障手術をしようと考えている方は、

 

これは、記憶違い等があるかもしれませんので、正確なことは眼科の先生に聞いてくださいね。

 

後日、知人から聞いた話では、眼球を動かす体操をすると白内障にも、飛蚊症にも、効果があるとか。

これも、調べてからやってみて、半年に一回くらい目の検診もして、様子をみてみようと思います。

 

おわり

 

 

 

散歩道の蝋梅(とってもいい香り)

 

 

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