『お台場戦隊ヘキサレンジャー~最終章~』兄妹談義 | 逢海司の「明日に向かって撃て!」

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ご注意下さい!!私のブログは『愛』と『毒舌』と『突っ込み』と『妄想』で出来上がってます!!記事を読む前に覚悟を決めてくださいね(^^;。よろしくお願いします☆



「ええ~~!お兄ちゃんが戦うの~~!!それって危なくない?!」


零れそうな大きな目をさらに大きくさせて、明奈は驚きの声をあげた。

眼の前では思いっきり見下された兄の大海(注:うちのお話では兄妹ってことになってます)が苦笑をしている。

運動神経は悪くないが、実戦向きでない自分のことはよく知っている。

とはいえ、妹にこんなにはっきり心配されるのも兄としてどうかと思うところだが・・・。


「大丈夫だよ、つるのさんも一緒だし、それに前からちゃんと訓練はしてたんだからね」

「ううん~~、でも危ないでしょ?今は野久保さんやPaboさんたちも居ないし・・・」


いざというとき、助けに来てくれる仲間が全盛期よりも格段に少ないのは、確かに悩みの種だ。

結局は自分と剛士、そして雄輔の三人でどうにか対処しているギリギリの状態なのだから。


「ねね、そしたらさ、こんなのどうかな?『ボートレンジャーアッキーニャ』!」

「・・・・は?」


キラッキラの笑顔で、妹は突飛のないことを口走り始めた。

話の意図を最初に掴み損ねた兄を置き去りにして。


「あのね、私が正義に味方になって戦うの!その名も『ボートレンジャーアッキーニャン』

一人でいろんな色の『アッキーニャン』に変身出来るんだけど、その色ごとにコスチュームと得意なことが違うの。

例えば赤だったら火を使って、水の中なら青に変身。黒になると力が倍増して、白は知能抜群!

黄色はスピードアップ、緑は植物を使った攻撃が出来るって、色事の特色生かして悪をやっつける!

あ、ちゃんとコスチュームも考えてあるんだ~~♪」


明奈が広げたデッサン帳をどれどれと興味半分で覗いた大海は、その奇抜な服装の数々に思わず吹き出しそうになった。

そのどれもが胸元空いてるしミニスカートだし、とても妹に着せるなんて有り得ない格好だったのだ。


「な、駄目です!こんな破廉恥な格好!!」

「え~~、ハレンチって、お兄ちゃん、古いよ~~。これくらい今時のK-POPアイドルだって着てるよ?」


確かに猫手だし、どこかのグループがこんなの付けて踊っていたが、それとこれとは話が違いすぎる。


「とりあえず、こんな薄着で戦うなんて、駄目です!!」

「も~~、硬いんだからむっ

そんなんだから、昭和のアイドルっぽいっていわれちゃうんだよ」


ぶつぶつ言いながらも、明奈は素直にそのデザイン画を仕舞った。

が、また嬉しそうに、いや悪戯そうに笑いながら別のデザインを見せたのだ。


「じゃ、こっちはどう?」


それは真っ白の正当ロリータファッションと、真っ黒なゴスロリのツイン衣装。

先ほどのものよりも素肌の露出度は低いが、それにしても・・・汗


「可愛いでしょ~?『ツインプリンセス☆ピュアッキーナとズキズッキーナ』だよラブラブ」(from『ノー○ンピュア』)

「・・・・、それは一体なんなんでしょうか?」

「うーんとね、天使みたいに素直で優しいピュアッキーナと小悪魔なズキズッキーナの二人が、そのギャップを武器に悪を懲らしめるラブリー戦隊なんだよぉ。どっちも明奈に似合うでしょ??」


いや、似合うよ、似合いますけど~~~。

どうも妹は、正義の味方とアイドルとごっちゃになっている節がある。

それに妹はすっかり戦うつもりでいるが、妹本人は普通(より根性と運動神経が良い)の女の子だ。

気合と衣装だけで正義の味方になって戦えるわけではない。


「あのね、戦うにはそれなりのバトルスーツでなくちゃ無理でしょ。

普通にお洋服作るのとはワケが違うんだから」

「ええ~~、博士たちに頼んだら作ってくれないかなぁ」


明奈が可愛く頼んだら引き受けてくれそうな予感はするが、その前にオーバーワークで倒れるのがオチだ。

そうじゃなくても若い子に甘い博士たちなのだから・・・。


「駄目です、博士たちは忙しいんだから、余計な手を煩わしちゃいけません☆」

「そっかぁ、私も一緒に戦いたかったんだけどなぁ」


残念そうに広げたデザイン帳を丁寧に仕舞う。

兄を心配してくれるのは嬉しいが、やはり可愛い妹を戦いの場に引っ張り出すのは、兄としては避けたい事態だ。

・・・、たとえ、性格上妹のほうが向いていたとしても。


「あ、そうだひらめき電球


明奈の顔が急に明るくなる。

何か名案でも浮かんだらしいが、兄的にはこれ以上話をややこしくして欲しくないのだが・・・。


「ねーねー、没になった『スザンヌ&スザンぬ』のバトルスーツあるでしょ?

あれ、貸してくれたらちょうどいいじゃん。うん、それが良い、そうしよ♪

博士たち、居る~~~~???」


大海が止める間もなく、明奈はウキウキな笑顔で博士たちからバトルスーツを貸してもらう交渉に行ってしまった。


かくして、黒スザンぬの担当を公募した『目指せ!アッキーナのバトルパートナー!』というワケの分からないオーディションが開かれることになったのであった。

この後、『ツインプリンセス』の出番があるかどうかは、オーディションの結果によることとなる。

(つまりは、当てはまる人物を私が見つけられるかどうかである)


乞うご期待☆


(本編は明後日くらいから再開しま~~す)