以下の文面はフィクションです。
実在する人物、団体、組織等とは一切関係がございません。
似てる人が居ても、それは偶然の一致です。
ですので、どっかに通報したりチクったりしないでください★
・・・、頼むよ、マジで (ToT)
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愛してる 愛してる 愛してる 愛してる
愛してる 愛してる 愛してる 愛してる…
……
無性に言ってみたくて、ちょっと呟いてみた。
きっと何かが足りてない。だからこんな言葉を唱えて、その隙間を埋めようとしてる。
口から零れた言葉が無意識なのが尚更タチが悪い。
だってそれは。
『愛したい』『愛されたい』って気持ちの表れなのだから。
愛情のド真ん中で生きている人が居る。
自他共に認める愛妻家で、子供たちはまだ小さくて目に入れても痛くない可愛がりようで。
特別な弟分を苛め可愛がっていて、とにかく愛がダダ漏れな人。
あの人は『愛したい』なんて欲求は感じたことがないんじゃないかと思う。
常に誰に向かって真剣に愛情を傾けているから。
愛しても愛しても追いつかないくらい、周りに愛情を注ぐ対象の人たちがいるから。
膨らんだ愛情を持て余す、なんてこと、きっとあの人は知らない。
それがどんなに虚しく苦しいことかなんて、想像することもない。
僕の哀しみなんて、気が付くはずもないんだ。
「髪、随分伸びたな」
結って余った後ろ髪を、珍しそうに摘み上げる。
考えてみれば、イマドキ長髪の男性って業界的にも珍しくなっていた。
「舞台の役のために伸ばしたんですけど、せっかくなんでこのまま伸ばそうかなって・・・」
「うん、サッキーは色で遊ばないからな。長さで変化をつけるのもいいかもよ」
何の手慰みなのか、くるくると指先に僕の髪を巻きつけて遊んでいる。
僕もネコッ毛だからすぐに解けてしまって、それでまた繰り返し巻きつけようと試みる。
「なんか、久し振りな感じ」
「え?」
「つるのさんと対面で話すの、久し振りじゃないですか?」
そうかぁ?と顔を歪ませる。
あいさつとか軽口とか、会話することはしている。
だけどこの距離で、意味も無く隣に居るのって、随分無かった気がする。
前はね、意識して僕を構っていてくれてた時期があったけど。
それこそ、必要ないのに手を繋いでみたり、シャメ付きでブログの記事にしてくれたり。
だけど僕がここに慣れたのを見届けたら、お役目が終ったみたいにちょっと距離が生まれた。
気を使われてただけなのかと知ると、やっぱりそれはそれで寂しい。
あの人たちの代わりになんて、なれるとは思ってないですよ。
ただ、もうちょっと気になる存在にしてもらえてたのかなって、期待しちゃったんです。
ずっとずっと、ご褒美みたいにささやかで甘い瞬間をくれるんじゃないかって。
もしくは。
もっと頼ってくれたり必要とされる存在になれたんじゃないかって、そう過信してしまったんです。
「つるのさんは、愛してるって言いたくなるときってありませんか?」
「あるよ~~、そんでちゃんと口に出して言ってるよ」
僕の、あまり常識的でない質問を、彼は当たり前のように受け止めて返してくれた。
でもこの瞬間から、もう僕の尋ねたかったことから遠退いてしまってる。
どうにも埋められない距離が、ココロの中の、捕らえた思想の方向の違いが現れている。
「サッキーも覚えておいて。気持ちはね、ちゃんと言葉にして伝えないと駄目だから。
口先だけになっても駄目だけど、好きなら好きって、目を見てバカなくらい正直に伝えてあげて。
そのありふれた一言で、深まる愛情や絆ってのがあるんだ」
いつか、お前が守らなくちゃいけない人ができたとき、躊躇わずに伝えるんだよ。
そんな彼の心が染みてくるような温かい瞳で見守られて、僕は違うんですとは言えなくなる。
では何が違うんだろう?何がこんなに哀しいのだろう?
僕は愛したくて、愛したいという気持ちばかりが先走ってその対象に行き着けなくて。
だからその切なさを紛らわすために、せめて声をだして『愛してる』と呟くしかなかった。
あなたは、ちゃんと愛すべき人たちに囲まれていて、気持ちも行動も感情も、全てを使って表現する愛してるを捧げる相手が居る。
その一端で零れた『愛してる』と、持て余した感情を昇華させるための苦し紛れの『愛してる』じゃ、全然意味あいが違うのに。
「最近はサッキーも若い子達と一緒の事が多いし、俺との絡みも前に比べたら格段に減ったけど、でも俺が『サッキーも本当の弟みたいに思ってる』って言ったのは、ありきたりのリップサービスなんかじゃないから。
雄輔や直樹に負けないくらい、可愛いし大事に思ってる。それも、覚えておいてね」
「はい、ありがとうございます」
ちゃんと目を合わせて笑うと、彼も満足したみたいに、ううん、安心したみたいに笑ってくれた。
愛されているのだと思う。密やかに、だけど強かに。
仲間として弟として、守るべき相手として愛情を向けてもらっているのだと分かってる。
たぶん、僕が抱えているものが勝手に肥大して、僕自身が対処できなくなってしまっただけのコトだ。
どこかでキチンとガス抜きしなくては、このままではいつか僕が飲み込まれてしまう。
「つるのさん」
「ん?」
「愛してますよ![]()
テヘ」
「っっっ!!お前、それやめろよーー」
表面上はイヤそうに、だけど内心の浮かれた笑いを堪えながらつるのさんが叫んだ。
今は冗談に紛らせて、少しずつガス抜きをして気持ちを落ち着かせよう。
ただ感情の昂りで『愛してる』なんて呟いてしまったのか、本当に伝えたい人がいるから言葉になって漏れてしまったのか、ちゃんと分別付けれるように落ち着こう。
人はいつでも無い物強請りだから、隣の人の良いところばかり羨ましく見えるから。
少しだけ、冷静な僕に戻れるように。
「なぁ、次のヘキコン、またフレンズで新曲出来ると良いな」
真夏の瞳で彼は弾んだ声で耳元に囁く。
ああ、こんな人を前に、僕は本当に冷静になれるのだろうか?
終わり
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あは~~ん、他人様のブログの冒頭文、無許可で借りちゃった![]()
テヘ
M姉さん、怒らないでね。(イヤだったら言ってください・・・m( _ _ ;)m)
数日前に私のブログの検索ワードに「つるの×崎本BL小説」ってあったので、
期待されてるんなら書かなきゃいかんな~~と思っていたのでありました☆
(つか、なんでそのワードでひっかかる・・・。どの記事がヒットしたんだ??)
ま、この程度ならアメ限にしなくても大丈夫かな?(←その慣れが後で自分の首を絞める)
こんなつたないお話ですが、七夕の夜に少しでも皆様が萌えられたら幸いです。
では、次は○○でお会いしましょう('-^*)/