■はじめに

 

Hey,What’sUp!!

このブートキャンプの教官を務める、

オノーだ。

みんな、調子はどうだ?

 

いいか?よく聞け。

麻雀に勝つ為には、

なんでもかんでもスリムスリム、

痩せっぽちに構えりゃあいい

ってもんじゃあ、ない。

 

そりゃ無駄な贅肉なんてもんは

お婆ちゃんのタンスの中の

しおれきったTバッグくらい不必要さ!

 

 

ただな、

必要な脂肪分ってもんも、必ずあるんだ。

オマエも男なら、わかるだろう?

 

 

世の中ぁ見てみるとだ。

必要な脂肪分まで削って、安牌抱えて。

ソイツでたった1巡凌ぐために

半荘自体をドブに捨てるような打牌

をする輩がゴマンといるんだ救えねえ!

 

 

しかもな、

不思議なことにソイツらは

相手から立直を受けて最初は確かに

大事にとっておいた安全牌を切り出すが。

 

そうやって場当たり的に

安全牌を切っていった先で、

 

たまたま手形が良くなったりしたら

結局なにも安全じゃない牌で勝負に出て

放銃したりもしやがるじゃねえか!

 

だったら真っ直ぐ行った方が、

速度も打点も良かったのに、だ!

 

観戦してる神様も中指立てて叫んでるだろうぜ?!

FxxK’in!!!!!!ってな!!

 

 

まあただ一概に、

ブクブクに構えろよ

なんて言ったところで、

素直に聞ける訳がねえよな。

好きこのんで贅肉ため込むヤツなんざ、

冬眠前のクマさんだけさ。

 

 

だけどな、

オマエたちは運がイイ。

なにせ、

俺様のブートキャンプと出会ったんだからな!

 

いいか?本プログラムは

正しいブクブクと間違ったスリム、

ソイツを矯正するために送る、

清く正しいダイエット教材だ!!!

 

脳内でズンドコズンドコ、

BGMを流しながら聞いてくれよな。

 

OK?はじめるぜ?

Here We Go!!

 

 

 

 

 

■一向聴の理想形とは

 

いや無理だ。

最後まであのテンションを続けるのは無理。

ここからはおのだが代わってお届けするわ。

 

 

さてね。

まず以て皆は、

”完全一向聴”

って言葉を知っているだろうか。

 

麻雀は勿論、

最終的に目指すところは和了だ。

だけど実際、聴牌してからといえば、

ただただツモって切る、

それだけの作業をするだけのゲームだったりする。

 

つまり開局から連なる一連の打牌選択、

コイツが目指す手組のゴール。

その原則は、

聴牌の一歩手前。

最高の一向聴形を作る為のものといっても、

おのだは過言じゃないと思っている。

 

ここでいうゴール、理想形。

それが、完全一向聴なんだ。

例えば、こんな形。

 

一萬:麻雀王国一萬:麻雀王国四萬:麻雀王国五萬:麻雀王国六萬:麻雀王国二筒:麻雀王国二筒:麻雀王国三筒:麻雀王国五筒:麻雀王国六筒:麻雀王国七筒:麻雀王国七索:麻雀王国八索:麻雀王国九索:麻雀王国

 

余剰となっている二筒:麻雀王国

聴牌のトリガーとなっていて、

手牌全てに無駄がない状態

完全一向聴という。

 

 

まず、大前提として原則。

全ての局は

完全一向聴を目指すのだ

ということを理解してもらいたい。

 

 

その中で”例外として”

完全一向聴をわざわざ目指さず、

両面固定などをして薄く受けるケースがある。

余剰の部分で安全牌を抱えたりね。

 

そのケースっていうのは、

 

自身に打点がなく、

 ”かつ”

 オリきれる見通しがある時

 

➁2つ以上の入り目のある完全一向聴で、

 安目が入った場合に、

 手牌価値が暴落する時

(安目1,300立直必須、高目8,000のように)

 

③そもそも勝負する気がないとき

 

 

 

これくらいしかないの。

 

重要なことだから

何度でも何度でも立ち上がり呼ぶけれど、

これらの条件に合致しない手牌は全て、

完全一向聴を目指してほしい。

 

それが俗に言う、

”素直に打つ”という言葉の真意よ。

 

ここの勘違いをまず正そう。

 

 

 

■正しいスリムを理解する

 

さて、前提をご理解いただいたところで、

”正しいブクブク・間違ったスリム”

を理解するために必要な

”正しいスリム”を理解していこう。

 

 

そもそも正しい正しくないは置いておいて、

”スリム”とは、

手牌関連5ブロックのみ厚く持ち、

残りは安全牌を保持する、という

基礎編第6章で触れた

スタンダードスタンス

所謂手なり進行の事を指す。

 

 

ただ、

こんな進行ができるケースって

実際はそう多くない。

採用されるパターンは2つだけ。

 

 

ひとつ。

手牌を構成する4面子

その”ターツが全て好形”

”かつ”

”打点も充分”であるとき。

 

 

ふたつ。

開局時点のスタンス選択において、

和了りにいく局なのか、

オリる局なのか、

判断が難しい配牌を貰ったとき。

 

 

 

この二つのシチュエーションだけは、

手牌構成と関係のない牌を

安全牌に置き換えてOKだ。

 

 

分かりやすく、

牌姿を例にとって示すのなら、

 

東1局 南家 4巡目 ドラ五

 

一萬:麻雀王国四萬:麻雀王国五萬:麻雀王国五萬:麻雀王国六萬:麻雀王国七萬:麻雀王国三筒:麻雀王国四筒:麻雀王国五筒:麻雀王国五筒:麻雀王国五索:麻雀王国五索:麻雀王国六索:麻雀王国西:麻雀王国

 

この牌姿から一萬:麻雀王国を打つ選択は、

正しいスリムと言える。

 

全てのターツが好形で、

かつ打点も伴ってる。

そして、一萬:麻雀王国が入ると打点が落ちる。

 

 

ここまで状況が整って初めて、

採用する5ブロックを確定できる。

 

余剰牌を守備的な単牌に

置き換えることができるんだ。

 

 

 

じゃあみんながしている、

”間違ったスリム”ってなんなのか。

 

それを次項で説明していきたいと思うよ。

 

 

 

 

■悪形のブロック固定を禁ぜよ

 

 

さて、本題。

雀荘青保留を観戦している中で

最もよく見る間違ったスリム

その牌姿はおおむね、こんな感じだ。

 

東1局 南家 4巡目 ドラ一索:麻雀王国

 

四筒:麻雀王国五筒:麻雀王国五筒:麻雀王国一索:麻雀王国一索:麻雀王国二索:麻雀王国四索:麻雀王国五索:麻雀王国五索:麻雀王国五索赤:麻雀王国七索:麻雀王国八索:麻雀王国西:麻雀王国ツモ:四萬:麻雀王国

 

確かに実際この手、

四筒:麻雀王国五筒:麻雀王国五筒:麻雀王国一索:麻雀王国一索:麻雀王国二索:麻雀王国四索:麻雀王国五索:麻雀王国五索:麻雀王国五索赤:麻雀王国七索:麻雀王国八索:麻雀王国

と、現状、5ブロックは揃ってる。

 

 

和了形のタネは揃っているんだから、

残った牌を守備的な牌に置き換えたい!

って気持ちはわかるよ、

すげえわかるんだ。

 

だけどさっきも言ったように、

そういったスタンダード進行を選ぶのは

 

①手牌全てが好形ターツ”かつ”高打点

➁配牌が押しかオリか判断がつかない場合

 

2パターンだけ。

そしてこの牌姿、

どちらの基準も満たしていないよね。

 

 

 

①の条件においては、

この牌姿は確かに高打点。

だけど、

24っていう悪形ターツを含んでる。

 

高打点”かつ”ALL好形。

これが最低条件だからね。

耳タコになるまで覚えてや。

 

 

➁の条件においては東1局、

点数フラットならこの手牌はGoでしょ。

打点充分の勝負手牌2向聴よ。

 

そもそもこの配牌を開けたとき、

「この局はアタッキングスタンスだ!」

っていう考えがないなら、

何度も言っていることだけど、

スタンス選択はしっかり、

絶対、やってくれな。

 

嘘だと思ってるかもしれないけど、

これをしてない中級者以上なんて、

一人としていないからさ。

 

 

 

 

さて、閑話休題。

 

 

現状、

5ブロック揃ってるからといって。

 

この牌姿から四を切る選択は、

和了りの可能性、ひいては

この半荘トップの可能性を

投げ捨てるものだ。

 

 

 

この四打ちが意味するところは、

5ブロックを固定する選択。

つまり、

ソーズ24ブロックの悪形を確定採用する

という意味を持つ。

 

こんなに贅沢なドラ3手牌なのに、

悪形嵌3sが入らないと和了れない。

そんな豪運持たずして和了れない縛りを

自分に課しているのと同じってこと。

 

 

いやいや、

後から他の牌持ってきたら残すし!

 

 

なんて言ったってさ、

だったらこの四もってればいい話。

 

この局、和了りを目指すなら、

この四打ちたった1つのミスが

取り返しのつかない大幅なロスなの。

取返しが、つかないのよ。

 

 

勿論、

嵌3sが入って

聴牌に行き着くこともあるだろうさ。

ただ、

3~7の中張牌嵌張が埋まる確率は、

25%~35%程度なんだな。

つまりそれってさ。

 

 

ここで四を切って形を限定する人は

この牌姿が100回手に入ったとき、

65回~75回は、

この局の和了りを、逃してる。

最低でも満貫のこの手を、よ。

 

五萬:麻雀王国を引いた牌姿、見てみてよ。

 

四萬:麻雀王国五萬:麻雀王国四筒:麻雀王国五筒:麻雀王国五筒:麻雀王国一索:麻雀王国一索:麻雀王国二索:麻雀王国四索:麻雀王国五索:麻雀王国五索:麻雀王国五索赤:麻雀王国七索:麻雀王国八索:麻雀王国

 

鳴き三色満貫ルート、

悪形の解消。

さっきの手牌と比べて、

対応力が段違いなのは、

わかってもらえると思うんだ。

ちなみにこーなったら、

二索:麻雀王国五筒:麻雀王国切り推奨だよ。

 

 

 

この四を見切るのは、

二や六を引いた時。

悪形解消の為に保持した単牌が、

結局悪形を引っ張ってきた時なんだ。

そこで24と比較して、

どっちを採用するか場況に応じて選択する。

それまでは、

この局を和了るつもりなら、

保持した方が絶対にいい。

 

 

 

さてそろそろ、

正しいブクブクについてまとめよう。

 

高打点だけど悪形含み

そんな手牌は、

悪形解消の為の単牌を

絶対に早々に

見切ってはいけない。

 

 

 

■これが出来ないメカニズム

 

簡単なように見えて、

これがなかなか出来ない人が多い。

その理由はなぜかといえば、

 

手牌に1牌だけ保持するその

安全牌が離せないからなんだ。

 

 

何故その安全牌が手放せないかといえば、

理由は恐らく、2つが挙げられる。

 

①誰かから立直が入った時に、

 1発放銃が怖い

 

➁自分が立直を宣言する際、

 絶対に通る牌で立直したい

 

 

そんな一定層に、

2つだけ、進言したい。

 

 

 

ひとつ。

 

どんな状況であれ、

あなたが、

追いかけ立直をする決断をするのなら、

あなたはその立直以降、

どっちみちツモ切りしかしない。

 

どれだけ危険牌を引こうが、

自分の和了り牌以外はただただ、

ツモ切るんだ。

 

だのにその1巡、1巡だけ、

安全牌を切って立直すること

どれほどの意味があるだろう?

どの道それ以降は、

危険牌も切り飛ばすのに。

 

聴牌巡目を遅くしてまで、

和了確率を低くしてまで、

1牌の安全牌を持つ価値なんて、

まったく、ない。

 

 

 

ふたつ。

 

字牌を1枚だけ持った牌姿、

例えるなら上述の牌姿のときに、

もし次巡、誰かから立直が入ったとして。

 

手牌に安全牌が

1牌しかない状況って、

それはもう既に、

詰みなんだよ。

1mmも守れてなどいないの。

 

 

「オリ」って行為は、

たった1牌しか安全牌がない状態じゃあ、

絶対に出来ない。

 

 

 

現状、雀荘青保留で

賞金首として上位に居座るメンバーが

追っかけ立直をする場面を想像してみて。

その立直宣言牌が、

安全牌ってこと、沢山ある?

 

形充分の先制立直なら、

正しいスリムに準じて

安全牌が宣言牌になることは勿論あるよ。

 

ただ、

追っかけ立直を決断するほどの、

勝負手が入っている時に。

こと立直まで安全牌を抱えていることを

果たして見たことがあるだろーか。

 

 

 

ほぼないでしょ?

ほとんどないよ。だって。

 

 

押すときは押す形に、

引く時はすでに、

手牌はオリに構えてるからなんだ。

 

 

手に残した1枚だけの安全牌や

たまたま現物の対子。

これらを切ってしのいで、

中途半端に手を進めて、

あ、張っちゃった、

あ、進んじゃった、

これなら押そうかな。

 

 

そんな偶発的な押し引きはやってない。

 

 

本稿でも触れた、

基礎編第6章。

開局時のスタンス選択。

アタックディフェンス

クイックスタンダードテクニカル

 

これに準じた、

ブクブクスリム配牌オリ

 

これらを的確に、

一貫性をもって実行できさえすれば、

スコアに劇的に直結するって、

おのだはここに保証します。

 

 

 

 

■おわりに

 

麻雀の成長ってのは、

ものすごく難しい。

 

何故なら皆、

自分は出来ている、

と思いがちなんだよね。

 

そりゃそうよ。

相手が何やってるかも見えないし、

自分が何してるかも見えない。

 

それこそ、

ネット麻雀のように

普段は隠れたその手牌の中を

誰かに見られることでしか

はっきりとした間違いは

見えてこないことがほとんどだもの。

 

 

加えて、

”運”という存在が、

無限の言い訳を可能にしてる。

 

そいつが邪魔して、

他人のアドバイスが

とても耳に入り辛いんだ。

 

 

 

だけど、

そんな中で。

 

自分のミスに気付ける者が、

他者の指摘から気付きを得る者が、

このゲームの勝者となっていく。

 

 

どうか、

少しだけでもいい。

 

牌譜を見返して、

上位陣の麻雀を観戦して、

 

第1章から連なる

このブログで示している内容が

一つでもみんなの、

「あ!そういうことか!」

に繋がりますように。

 

そう願いつつ、

本稿を終わります!

 

 

 

信頼度は!!

青保留です!!!

 

また次回!!