きんぴか | 人間は考える人である

きんぴか

今、浅田次郎の「きんぴか」を読み終った。

550ページにもなるハードカバーだが、気取らないで書いてあるので、それを全く感じさせない本だ。

三人の言動は勿論のこと、周りの人間もいい味を出してる。血まみれのマリアなんて、恰好良すぎる。

また、そのマリアを敬服させる尾形先生も素晴らしいお医者さんだ。「人間は人間しか治せない」
名言です。

ただ、その人間のよい面ばかりを書くのでなく、抜けた部分や第三者からの視点も交えて書いてある為、登場人物に人間味があるのであろう。

同作者の「壬生義士伝」でもそうだが、登場人物は決してスマートではない。
壬生義士伝だったら、守銭奴と言われても仕方ないし、きんぴかなら、ろくでなしの無礼者なのかもしれない。

それでも、登場人物を好きにならずにはいられない。
人間こうありたいものだなぁ と思う。


さてさて、此処等で俺のロングバケーションを終えようかな。
俺も負けてられんよ。

んじゃ。