◆きょうは『八雲忌』ラフカディオ・ハーンの命日です。
今日9月26日は、『雪女』『耳なし芳一のはなし』『むじな』などの作者、
ラフカディオ・ハーン、小泉八雲が亡くなった日です。
今日9月26日は、『雪女』『耳なし芳一のはなし』『むじな』などの作者、
ラフカディオ・ハーン、小泉八雲が亡くなった日です。
日露戦争の始まる一年前の1903年の今日、東京の自宅で亡くなったそうです。享年54歳。
彼の書いた『日本瞥見記』には 古きよき時代の日本の姿が詳しく描かれています。
今日は、その中の『日本人の微笑』というエッセイの最後のところを読んで、八雲先生を偲びたいと思います:
しかし、日本の若い世代の諸君は、
今のところ過去の日本を軽蔑している風があるけれども、
かならず いつの日にかは自國の過去を、
ちょうどわれわれ西欧人が古代ギリシャの文明を回顧するように、
回顧する時がくるであろう。
今のところ過去の日本を軽蔑している風があるけれども、
かならず いつの日にかは自國の過去を、
ちょうどわれわれ西欧人が古代ギリシャの文明を回顧するように、
回顧する時がくるであろう。
簡素な娯しみを楽しむ能力のあることを忘れたこと、
人生の純粋な喜びに対する感性を失なったこと、
昔ながらの自然との美しい神のような親しみを忘れたこと、
それを反映している今は滅びたすばらしい芸術を忘れたこと、
人生の純粋な喜びに対する感性を失なったこと、
昔ながらの自然との美しい神のような親しみを忘れたこと、
それを反映している今は滅びたすばらしい芸術を忘れたこと、
この忘却をいつかは哀惜する日がくるであろう。
昔の日本が、今よりもどんなに輝かしい、どんなに美しい世界に見えたかを、日本はおもいだすであろう。
古風な忍耐と自己犠牲、むかしの礼節、
古い信仰のもつ深い人間的な詩情、・・・
日本は歎き悔むものがたくさんあるだろう。
古い信仰のもつ深い人間的な詩情、・・・
日本は歎き悔むものがたくさんあるだろう。
日本はこれから多くのものを見て驚くだろうが、
同時に残念に思うことも多かろう。
同時に残念に思うことも多かろう。
おそらくそのなかで、日本が最も驚くのは古い神々の顔であろう。
なぜなら、その微笑はかつては自分の微笑だったのだから。
なぜなら、その微笑はかつては自分の微笑だったのだから。
× × ×
◇わたしたち、日本人は、
「古風な忍耐と自己犠牲、むかしの礼節、古い信仰をもつ深い人間的な詩情、・・・」を忘れてしまったのでしょうか。
「古風な忍耐と自己犠牲、むかしの礼節、古い信仰をもつ深い人間的な詩情、・・・」を忘れてしまったのでしょうか。
また、八雲が松江・出雲の國を去るとに書いた『さようなら』というエッセイには、次のように書いています:
この土地の魅力は、じっさい、神々がしんじつ在〔い〕ます国のような幻妖なものがある。ものの彩〔あいろ〕のこの世ならぬ微妙な美しさ。
・・・さまざまな雲の姿と溶けあう山の形の美しさ。
・・・なかにも、高いところにあるものを、さながら空に懸かるかと思わせる、あの棚びく霧や霞の美しさ。
・・・なかにも、高いところにあるものを、さながら空に懸かるかと思わせる、あの棚びく霧や霞の美しさ。
現実とまぼろしのけじめがつきかねるほど
・・・ものみながまさに消えなんとする蜃気楼を思わせるけはいに、
天と地とがあやしく溶けあっている国。
・・・ものみながまさに消えなんとする蜃気楼を思わせるけはいに、
天と地とがあやしく溶けあっている国。
・・・しかし悲しいかな、今はその国が、永久にわたくしのために消え去ろうとしている!
× × ×
以上、恒文社発行 平井呈一訳『小泉八雲作品集 第六巻』P431-432より
・・・2009年のブログを再掲載しました・・・