今日9月4日は『くしの日』です。
美容関係者らが「くし」を大切に扱い、美容に対する人々の認識を高めてもらおうと、ゴロ合わせで9/4の日、昭和53年【1978年】9月4日に制定したそうです。
美容関係者らが「くし」を大切に扱い、美容に対する人々の認識を高めてもらおうと、ゴロ合わせで9/4の日、昭和53年【1978年】9月4日に制定したそうです。
「くし」には、串、櫛、梳、非、酒〔くし〕、くし〔奇・霊〕などの意味があります。
「くし」には、「くす〔奇〕し」や「くすり」と同じ「不思議な力を持つもの」という言葉の「奇し」と 同じ音ですので、串、櫛、酒〔くし〕にも、同じく「くすしきもの」のニュアンスがありそうです。
串カツの「串」の字には、もうひとつウナギの蒲焼のクシのようにタテ棒が二本の字もあるようです^L^
◆ まず、串カツの「串」ですが、細長い木や竹の棒で刺し貫くものを「串」といいます。
また、細い歯を多く列ねて髪に刺したり、髪を梳〔くしけず〕るものを「櫛」といいます。
串と櫛とは同じ語源から分かれたものですが、
串には神聖な場所であることを示す・神事的な榜示〔ボウジ〕の意味があり、串を地に刺して立てることは、そこに神を迎えいつくことを意味しました。
串には神聖な場所であることを示す・神事的な榜示〔ボウジ〕の意味があり、串を地に刺して立てることは、そこに神を迎えいつくことを意味しました。
たとえば、万葉集には、次のような歌があります:
齋串〔いぐし〕立て神酒〔みわ〕坐〔す〕ゑ奉〔まつ〕る神主部〔かむぬし〕の髪華〔うず〕の玉蔭見れば乏〔とも〕しも 万葉集3229梳〔くし〕も見じ屋中〔やぬち〕も掃〔は〕かじ草枕旅ゆく君を齋〔いは〕ふと思〔も〕ひて 万葉集4263
◆また「櫛」のほうは 多分に呪術的な性格をもっていたようです。
たとえば、『古事記』には、
素戔嗚尊〔すさのをのみこと〕が、八岐大蛇〔やまたのおろち〕をやっつける前に、奇稲田姫〔くしなだひめ〕を櫛にしてミヅラ【角髪・上古貴族の男性が結っていた髪型】に刺した話があります。
また、弟橘姫〔おとたちばなひめ〕の話、そのほかの例でよく御墓のしるしとされています。
さらに、擲櫛〔ねげくし=櫛を投げること【なげくし】〕は絶縁の意味するものでした。
◆『古事記』のなかの、弟橘姫が走水海に入水するところの場面があります:
『其れより入り幸〔い〕でまして、走水海〔はしりみずのうみ〕を渡ります時に、 其の渡りの神波を興〔た〕てて、御船〔みふね〕廻〔たゆた〕ひて得進み渡りまさず。
爾〔ここ〕に其の后〔きさき〕、御名〔みな〕は弟橘姫〔おとたちばなひめ〕の命と申したまはく、
爾〔ここ〕に其の后〔きさき〕、御名〔みな〕は弟橘姫〔おとたちばなひめ〕の命と申したまはく、
として、海に入りまさむとする時に、「 妾〔あれ〕御子に易〔かわ〕りて海中に入りなむ。御子は遣〔ま〕けの政〔まつりごと〕を遂げて、 覆〔かへりごと〕奏〔まを〕したまふべし」
菅畳八重〔すがだたみやえ〕、皮畳〔かわだたみ〕八重、きぬ畳八重を波の上に敷きて、 其の上に下り坐〔ま〕しき。
是〔ここ〕に其の暴浪〔あらなみ〕自〔おの〕ずから伏〔な〕ぎて、御船 得進みき。
爾〔かれ〕 其の后の歌曰〔歌いいわく〕、
「さねさしの 相模の小野に 燃ゆる火の火中〔ほなか〕に立ちて 問ひし君はも」
故〔あれ〕 七日ありて後に、其の后の御櫛〔みくし〕、海辺に依〔よ〕りたりき。
乃ち 其の御櫛を取りて御陵〔みはか〕を作りて治め置きき。』
乃ち 其の御櫛を取りて御陵〔みはか〕を作りて治め置きき。』
◆あなたは、愛する恋人のために命を投げ出すことができますか?^L^
酒、霊のほうの「くし」は次の機会に書くつもりです。
以上、むかしのブログに少し手を入れました。
来年は酒・霊のほうの「くし」を書くつもりです。