新任の小学校教師のころ

 

学校では

 

『薄着運動』

 

なるものをやっていました。

 

【なるべく薄着をして,乾布摩擦で体を鍛えよう!】

 

という,いかにも昭和だよな,の運動でした。

 

ぼくはまだ,新任で張り切っていたので

 

【よ~し,がんばるぞ~!】

 

と,なんと,一年間Tシャツで通しました!

 

一月も,二月もです。

 

校長先生には朝会でお褒めの言葉をいただきましたが

 

周りの先生方は,ちょっと引いてみていたかもしれません。

 

 

もこもこと着込んだ養護教諭の先生が

 

「Toshiせんせ~い,大丈夫?」

 

と,心配して聞いてくれました。

 

 

 

ぼくは笑顔で

 

「大丈夫ですよ~! この通り!」

 

と,結構平気で言いました。

 

「あたしゃね,あんまりすすめないんだ,この薄着運動さ」

 

新任のぼくは

 

「え~,養護の先生がそう言うなら,だれが考えたんだこの運動?」

 

と思いました。

 

「Toshiせんせ~い,そういうツケは,年取ってから来るからね,無理しないんだよ」

 

と,言ってくれました。

 

当時,若い割には未来のことばかり心配しているぼくは警戒しました。

 

次の年から,気温に対してそれ相応の服装を心掛けるようになりました。

 

 

でも,遅かった…。

 

その通りでした,田中先生~!(養護の先生)

 

ぼくって今,とっても寒がりになってしまいました~。