過去に何度かご質問頂けましたものをご紹介させて頂きますキャンペーン、二日目。
私が好きで他人様へもお勧めしたいアニメーションや漫画です。
・進撃の巨人
初めの印象からどんどん大きく深く広がる世界、地球に生きている人間が常に考えなければならない問題に、登場人物たちの立場や気持ちに同調感情移入させられ、直面していくストーリー。
リアルな問題でありリアルな存在感だからこそコミカルに感じるシーンもあるものを、戦争や差別について己の考えと対峙させられます。
・ベルヴィル・ランデブー
何度かご紹介致しましたことが御座いますが、鬼才シルヴァン・ショメ監督のアニメーション。
台詞のない動きと情景、シーン展開のみで家族の愛を伝えます。
色使いやキャラクターデザインも洗練されており、アニメらしい面白さも御座います。
・かぐや姫の物語
日本人ならご存じ、『竹取物語』を題材にしたスタジオジブリ作品。女性の生き方、生かされ方の哀しさが描かれ、背景もキャラクターも同じタッチで描かれた芸術品。このストーリーが古臭いと、笑える世の中が参りますよう。
・アズールとアスマール
『キリクと魔女』で長編アニメデヴューしましたコートダジュール生まれの天才ミッシェル・オスロ監督の作品。
どの作品も色彩センスが抜群で、フランス美術とイスラム文化、アフリカの熱が融合したような異国の魅力、壮麗な世界、動物たちの高潔な魂、硝子や宝石の硬度、ぴかりと一つ光る花の雫。
そういったものが描かれております。
・夜のとばりの物語
同じくミッシェル・オスロ監督の作品。切り絵の表現で全て描かれており、想像力が掻き立てられます。繊細な切り絵は無駄な線を削り取られた、磨き抜かれたデザイン。漆黒が取り取りの色に染まる、夢に溢れた作品です。ストーリーもお伽話から発想を得た綺羅綺羅しいもので、是非小さな少年少女に観て頂きたいです。
・王様ランキング
フランスの昔話のような始まりから、ぐんぐん世界に引き込まれます。キャラクターの可愛らしさ、真面目さ、素直さ、人間としての未熟さ、愛、様々なことに泣かされてしまいます。
・鉄コン筋クリート
デザインとカラーセンス、カメラワークの上等さ。語りが少な過ぎるようにも感じるクールな台詞回し。世界観にも惹き込まれます。
・鬼滅の刃
現在の日本のアニメーションとしては全ての面で最高の技術を詰め込んだ、傑作。原作のキャラクターデザインは性格付け生い立ち等も合わせて素晴らしく、それを背景師、アニメーター、エフェクター、カメラマン、サウンドクリエイター、携わる全ての方が「これがベスト」だと思える作品作りをしておられるなと感じる仕上げです。原作の絵、ストーリーだけでは伝わり難い感動を、アニメーションでは何倍もに育て上げ完成させて下さっております。
・魔動王グランゾート
冒険と変形ロボットの醍醐味を充分に愉しめるアニメーション。初めて見る世界を、少年たちと共に歩む高揚感。
・AKIRA
当時日本では珍しい、台詞先録りの口ぱくアニメーション。リアルで等身大な人物像、原作の細かなビルや街並みの描写、個性的なキャラクター、世界政治経済も巻き込んでいく壮大なストーリー。和太鼓を使った音楽も特殊で素晴らしい。全てが一線を画す作品で、何十年も経った今でも色褪せない驚きで存在するアニメーションです。
・ミスター味っ子
私がお料理の偉大さを知った作品。全国各地、世界の料理人たちが土地土地の食材や個性を発揮し、お客様に最高のおもてなしをしようという気持ちで戦う漫画、アニメです。エンターテイナーとしての姿勢も教わったように思います。どんな戦いも後味が爽やか、そしてお腹の減る漫画。ラーメンの回は要注意ですぞ。
・ライジングインパクト
私自身はゴルフをしませんので、ルールとしてはよく分からないながら、キャラクターやストーリーの熱が高く、カメラワークも凝っていてぐいぐい読ませる漫画。登場キャラクターも多彩で、飽きさせません。
・ONE PIECE
ドラゴンボールの次に国民的アニメとなりました、これぞジャンプという漫画。友情、努力、勝利の基本を押さえながら、家族、絆、愛を描き切っております。
そして異種族差別や世界平和などリアル世界としても難しい問題をストーリーに忍ばせており、勧善懲悪ながら深く考える糸目となる思う以上に重厚な物語。
感動する凝った台詞ではなく、状況や積み重ねた事象から極単純な台詞で感動を誘う、高度なストーリー展開。私の好きな冒険ものとしては世界の造りの多彩さも最高峰。生物や細かな文化表現なども現実のものとは違うもので描かれておりますが、それが何かということは伝わるデザインとなっており、原作者が絶妙なセンスをお持ちだとわかります。
また、アニメは声優さんの力で涙が出てしまうシーンが沢山御座います。少しゆっくりめの演出となっておりますアニメですが、是非アニメの方もご視聴下さいませ。
・シグルイ
内臓や血液の登場率が高く、かなり人を選ぶ刀剣漫画です。キャラクターデザインの異色さに定評のある原作者で、そのストーリー展開、セリフ回しにも独特の個性があり、ファンの間では名言、名シーンしかないと言われる程。目力のある絵柄でも心臓に焼き付くようなシーンが次々と現れ、一度読むと忘れられません。命を削って描いていらっしゃることが伝わって参ります。
・釣りキチ三平
背景師としても右に出る者居らず。動物は元より植物、水面、岩、雪、太陽の光に個性を持たせて描く腕は、御年少の頃より山や川に生き自然と共にお暮しだったからでしょう。どのカット、どのシーン、どのコマからもここが生きて息をしているのだと声を感じます。コマの使い方がダイナミックで、漫画としても見せ方をご存じ。
・ダークグリーン
SFが多く描かれた当時としても題材は異色、コマの扱いも天才的、夢の中のゆるゆるとした空気や納得のいかない展開でも何故かそれは当然のことだとするあの不思議な感じをそのまま漫画で表現し、その既視感のようなものがキャラクターへの感情移入となって漫画の世界へ入り込みます。世界の謎を解いていきながら異世界を冒険する楽しさは、当時まだなかったRPGゲームのようで、心躍りました。同じような異世界を描くお話は今でも少なく、何年経っても色褪せない漫画です。
漫画やアニメーションが好きで、他にも沢山好きな作品は御座いますが、今回はここまでと致します。
未読、未視聴の方がいらっしゃれば、是非夜長の日にでもご覧くださいませ。