百人一首を詠み直す |  青行燈

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  本業絵描き。モデルと役者をしております。
  数学の家庭教師とハウスキーパーのお仕事は指名のあった日に。
  23歳大学生の息子と二人暮し。
  必要なものは自分で作ってしまう方。
  日本酒、食器、手拭い、妖怪、恐竜、昆虫、お花好き。
  

母がお料理上手だからなのか、育て方だったのか、元々食い意地が張っているのかその全てなのかは不明ですが、私は嫌いな食べ物が御座いません。

その中から好物というものを挙げていくのも骨が折れるくらいではありますが、この季節は枇杷が美味しゅう御座いますねえ。


両親がそれを知っていて、食った枇杷の種の実家の庭に埋めたのが五年程前。

ここ二年程、実をどっさり持ってきて下さるようになりました。


市販の枇杷は大きいですけれど、実家の枇杷は矢張り間引きなんかをしておりませんので一つ一つが小さいです。

枇杷というものは種が大きいですので、食うところが本当に少ないのですが、そこは好物ですから栗鼠のようにちょこっと食うては次を剥くを繰り返し、一房二房も食うとお腹が一杯になります。

今年はどっさり生った様で、母はジャムも作って持参して下さいました。


昨日は日曜参観日。

この季節は蒸し暑く、廊下がお客様で満員の学校はとても湿気てもいて、難儀です。

自身が子供の頃は全く気づかなかったこの事実を、両親への感謝と共に味わいながら扇子を扇いで授業を見学。


社会の授業は米作り。

田の作業経験は嫌と言う程ですので、のんびり担任の言い回しなどを聴き、よく我が家に遊びに来る息子の友人の幾人かが今年は同じクラスになったのだなあなんぞと今更の気付きもあり。

一人ね、ちょっとこれは出来が違うなという少年がおりましてね。

滑舌良く言葉選びも的確で、発想も大人な彼が、私が教室を覗きましたときに直ぐに目を合わせて、くいと親指で息子の座っている位置を知らせてくれました。

私が同じ年の少女であれば、恋に堕ちそうななかなか様になった仕種でしたよ。わはは。


二時間目は国語。

百人一首をしておりましてね。

長く通って下さっている方はご存知ですが、和歌は好きで自身でも詠みますねえ。


幾つか覚えましょうという授業でして、先日から息子も自宅で暗唱しておりました。

ここで支援の先生がちらりといらっしゃり、少し挨拶をしてから、大人対子供の百人一首大会となりました。

息子は息子の隣の席の少女のお父さんと対決、私はその少女と対決です。

あのねえ。

いつも息子が迷惑をかけているであろう隣の席の少女に、勝てる訳が御座いませんよ。

と失礼なことを考えつつ席に座りましたが、流石現役の少女です。

なんだかんだ言いましても、負けず嫌いな私は4対3で負けてしまいました。

結果全力ですよ。

帰ってから百人一首を一度全部見直したのは内緒です。

まんまと勉強させられました。


その日も息子の友人が沢山遊びに参りましたので、皆に労いの言葉をかけ。


現在作っておりますのは戦艦武蔵。


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このシリーズは小学生の頃、一度作っておりまして。

古い型ですから、バリが多く出ております。

良い味。


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これを綺麗に削ると、こうなります。


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