これは1ヶ月くらい前の話なんですが
まだここまで暑くもなく、夜は比較的涼しかった頃のことです。
うちのスタッフのお姑さんが突然いなくなってしまったことがありました。
実は軽い認知症を患っていて、昼間はデイケアに行ったり、スタッフは週に2日勤務なので、それ以外の日はお家でお姑さんと一緒にいる状態でした。
お子さんはいなくて、ご主人は一人っ子。
十年前にお舅さんはなくなっています。
そんなお姑さんが彼女がほんのちょっと庭先で、野菜の整理をしている間に
いなくなってしまったといって大騒ぎになったことがありました。
初めてのことで、交番にも届けて、街中に放送も流してもらって‥
痴呆が入ってるといっても、まだらぼけというんですかね、お買い物ができる日もあれば、料理を一緒に作ったりして、普通の日もある
そんな状態だったので、もしかして、正常な状態でどこかに買い物にいってひょっこり戻って来るかも?とか
本当に色々なことを想定しながらの捜索でした。
夜12時すぎに、上野の交番から電話があり
終電もないのに、おばぁさんが1人でいることを不審に思い、たずねてくれたそうです。
すると、オジィさんを待ってるんだといってきかないと。
ふとリュックをみると、電話番号と名前がかいてあったので、電話しましたと。
彼女は何かあった時のために、お母さんがお気に入りで持って歩いてるリュックの横に名前と電話番号をかいた布を縫い付けておいたのです。
それで、電話が無事にきて、旦那さんと2人で上野まで車で迎えにいったわけですが、
車の中でもずっとおじぃちゃんと待ち合わせてるといいはってたそうです。
旦那さんがいうには
2人はよく上野でデートをしていた話を母親から聞いたことがあると。
その頃に戻ってるのかも?と
乙女になってるわけです。
息子夫婦はもしかして、自分をつれもどしにきた自分の親くらいに思ってるのかもしれませんね
で、それからというもの、時々上野に出没しているらしく、最近ではいなくなると、あ、上野だといって迎えにいってます。
今日もデイケアから帰宅して彼女がご飯作ってる隙をみてこっそりぬけだしたそう。
スイカのチャージは誰かにしてもらってるようだと言ってました。
そういえば、私も随分前にスイカのチャージの仕方がわからないおばぁちゃんにチャージしてあげたことあります。
チャージしなきゃいけないことはわかってるんだから すごいなーとも思います。
昔なら切符ですものね。
家族は慌てますが、なんだかおじいちゃんとのデートの待ち合わせにいくというおばぁちやんが、可愛らしいなーと
旦那さんがいうには、特に仲良しとか、ラブラブな両親ではなかったそうです。
どこにでもいる普通の両親だったと。
それでも、そんな思い出にかえりたくなるような日々を送ってきた結果の落ち着いた姿だったんでしょうねーと思うと、歴史と愛情、絆を感じずにはいられません。
これからは
ちょっと熱中症も怖いので、目を離さないようにしたいということで、彼女は週2日の勤務も基本、リモートにしてもらうことにしました。
わたしはボケたらどこにいくのかなー
いく場所なさそー
寂しい人生だなーー