長男が大学へ入ってすぐにお付き合いをはじめた彼女Aちゃんの話です。

私は今でも彼女を息子のお嫁さんに欲しかったです。

こればかりは

息子と彼女の男女の問題なので、どうにもできせんが、別れたと知った時は、1ヶ月ほど

ショックで笑顔が出ませんでした。

周りの友達にもいつも彼女の話をしていたので、その話をしたとき、友達でさえ、ショックを受けてくれて、気持ちによりそってもらえました。


彼女は私立大の経済学部

息子は国立大学の医学部ということで、合コンのような物で知り合ったそう。

クレオパトラってこんな感じだった?と思わせるような顔立ちで、息子も松本潤さん系の顔ですが、彼女も松本潤くんの妹?ってくらい、あっち系の美人で、2人の子は松潤かぁ?なんて呑気なことを思ったていました。

とにかく美人!スタイルも抜群!

肉付きがそこそこあって健康的な体型で、いうことがない外見

で、性格は?というと 派手な外見からは想像もつかないほど家庭的で尽くし方。

誕生日をきいて、家庭的な蟹座!

なるほどーと思って安心しきっていました。

彼女は奨学金で大学へいってました。

生活費はパン屋さんでのバイト。綺麗な子なのに、スカウトもよくされていたようですが、そういうのは興味ないと。

水商売系にもはしらず、勉強も頑張っていました。いつも私にくれる手紙な字があまりに綺麗で丁寧で

すべてとってあります。

彼女は高校生の妹と病弱な母との3人家族でした。

大手広告代理店に勤める父親は新しい家族を作って、離婚していたのです。

彼女の母親は私と同じ歳でしたが、クリーニングやさんでパートをしていて、軽い鬱病をわずらっていて、仕事は休みがち。

高校生の妹と彼女のバイト代とお母さんのパート代が生活費でした。

ある時、彼女のお母さんが入院をしたんです。

最初に補償金十万円を支払わなければならず、おそのせいで今月の生活費は一万円しかないということを彼女が笑って話していました。

私はそれでは、この先何があるかわからないからと

当分の間の生活費を渡しました。彼女は大丈夫ですと言いますが、大丈夫なわけがないし、こういう時お金に少しでも余裕があると、気持ちが違うはずです。頼れる人がいないのですから。なので、お見舞い金だから受け取るようにと説得してもらってもらいました。彼女が帰った後、

息子は彼女の奨学金を生活費にあてさせて、学費は自分がはらってあげたいといってきました。

息子が大学合格した時、入学した時に、それまで、息子が生まれてから、親戚友人からいただいたお祝い金など合わせて、都内の家一軒買えるお金を渡していました。医学生はアルバイトできませんし、医学とは違う、経済のことも勉強させたくて株投資などの資金としてもわたした物でした。

そのお金で私学の大学四年分の授業料は軽くだせるので、好きに使いなさいとだけ言いました。

もう息子のお金ですから。

彼女は息子に学費をはらってもらうことで、奨学金の金額をもらいながらアルバイトをして、妹を大学に行かせたいと、話していました。

娘達のために強くなれない母親、そして、養育費を払わない父親、その父親は大手広告代理店に勤めているので、払えないわけがないのに、夫婦の間でそうきめたのだとか。

そこは理由がわかりませんが、でも、にしても、娘が可愛いなら何かしらの援助してもいいんじゃない?と思っていましたが、現実は逆でした!

ある時、彼女がうちにきてるとき、妹からラインがきました。

父親がお金をむしんにきたから、お姉ちゃん、帰って来ない方がいいよというもの。

びっくりしました。

すでに妹のアルバイト代はとられてしまったようで、彼女は泊めて欲しいといってきました。

もちろん、オッケーです。

夜中中、色々話をしました。

お父さんも新しい奥さんに色々気を遣って、2人目の子供がお腹にいて、お金が自由にならないから仕方ないんだと

いやいや、それで、別れた娘からまきあげるか?

どんな親だよ!と思いました。

彼女は母親のことも

父親ことも決して悪く言わないのです。

なんていい子なんだろう、そのうえ、妹のことも色々考えてあげてる

二つしか違わないのに。

全力で彼女の力になりたい、守ってあげたい、そう思っていました。

彼女は就職活動の時のスーツも私のやつを貸して欲しいといってきたんです。

35年くらい前の、肩パッド入ってるやつです

今のと違うから、一緒に買いに行こう!といいいいと遠慮する彼女を無理やりデパートへつれていき、スーツ、バック、靴と

きちんと揃えました。 

なんだかプリティウーマンみたいで、ワクワクしました。

成人式の着物もあれこれみていて、、今は写真代も高いし、いいなーと思うと かなり高いのです。彼女はパン屋さんのアルバイトを増やして頑張ってましたが、

妹が塾に行きたいといいだして、塾にいかないと大学は難しいと言われたとかで、妹の冬季講習のお金にあげてしまったんです。

それで、私に振袖貸して貰えませんか?と言ってきました。

私は自分の成人式に着物きなかったんです。

その分のお金でアフリカへ旅行にいったのです。

だから着物は何枚もありますが、振袖はなくて、一緒に見に行きました。

レンタルより買った方がこの先、結婚式とか、妹さんにもかしてあげられるかもしれないし、買いなさいといって 彼女によく似合う振袖をプレゼントしたのです。

美人ですから本当に絵になって、娘のいない私は

娘ができたみたいに嬉しくて

成人式のアルバムも一番立派なもので作ってもらいました。

それくらい私きたって可愛い娘のような彼女。

大学卒業し、彼女は一流企業の不動産会社につとめはじめました。

息子は大学卒業後、最後の二年間はアメリカのワシントン大学で学んだのでしばし遠距離恋愛。でも、少なくともその二年間は日本へ帰国するたび、彼女をつれてきたり、間違いなく付き合っていました。

結婚秒読みか?医者の試験にうかったら

それからかな?とか密かに考えていたのですが、医者の試験に合格した頃、コロナのパンデミックになり、七月の彼女の誕生日、うちでお祝いする?と言った時、あー、もうすぐ別れるから、その予定はなしで

とドライに息子にいわれました。

え?なんだ?何があったの?

と聞きたくて仕方ありませんが、男の子はそんなこといいません。

少なくともうちの息子は口数も少ないですし、いうタイプではありません。

なので、あれから何年かたちますが、いまだにわかりません。

母の日や私の誕生日、クリスマスなど、彼女のくれるプレゼントはいつもセンスよく温かいお手紙つきで、そういうタイミングになると今でも泣いてしまいます。幸せにしてあげたかった。

なんの不安もない毎日を、

結婚したら彼女のお母さんの面倒も息子にみさせるつもりでいました。

そばにすむとか、一緒にすむとか 金銭面でも。

本当にプリティウーマンにしてあげたかったんです。

今頃幸せになっててくれたらいいんですけどね。

確かめるすべもなく。

祈ることしかできないのですが。

親が子供を頼りすぎる、

子供にとって本来は親が頼り甲斐のある存在でなけれぱいけないのに  

そういう親が増えてるようなきがします。