2025年7月13日
朝日新聞俳壇、歌壇等からの印象句、印象歌の報告、第615回です。
反トランプ詠が短歌に2、俳句に2ありました。後ろに掲げます。
パレスティナ、ウクライナ詠はありませんでした。
【俳句】
厚き匙(さじ)・拒むゼリーに・歪(ゆが)む空 (松山市 中矢尚)(小林貴子選)
(俳句あればこそ開ける景色。)
サングラス・大阪弁が・丸見えや (柏市 藤好良)(長谷川櫂選)
(必需品化したためか、サングラスはおしゃれではなくなっているのに。)
夏草や・空家(あきや)にあらず・灯の点(とも)る
(川西市 糸賀千代)(大串章選)
(炎天下の草刈りはできない高齢世帯。)
夏の風・城跡までの・棚田かな (長野市 宮沢信博)(大串章選)
(観光地化していない、地元に自然に溶け込んだ城跡と見える。)
空梅雨や・詐欺に注意と・広報車 (東京都世田谷区 吉野新一)(高山れおな選)
(こういうことに気づく人の人生は豊かだ。)
遠雷は・あれど雨来ぬ・いけずかな (岡山市 鷲田三郎)
(すがるように涼を求めているのに。)
帝国の・崩壊間近・大夕焼け(おおゆやけ) (八王子市 澤田弘一)
(反トランプ詠)
断交を・言えぬ穏便・くそ選挙 (東京都江東区 塚田一郎)
(反トランプ詠)
【短歌】
敵味方・なく刻まれた・平和の礎(いしじ)・摩文仁(まぶに)の海を・ともに眺める
(甲州市 山下栄子)(高野公彦選)
(恥ずかしながら米軍戦死者の名も刻まれているとは知らなかった。)
テレビから・アヒルのような・濁声(だみごえ)が・聞こえて今日も・一日始まる
(五所川原市 戸沢大二郎)(永田和宏選)
(反トランプ詠)
クーラーは・使わず嫌悪を・トランプへ・貯めて爆発・させてやるのだ
(長崎市 永田周三)
(反トランプ詠)