2025年5月4日

 

 GWのため朝日歌壇俳壇はお休みでした。

 番外の番外として、昨日(3日(土))読んだ谷崎潤一郎の短歌2句を紹介します。

 

 「たたかひに・破れし国も・春なれや・四条五条の・人のゆきかひ」

 「国は破れ・人はすさみし・春ながら・都は嵯峨の・花ざかりかな」

 

 武田泰淳「谷崎潤一郎論」(「武田泰淳全集第12巻」(筑摩書房)所収」からの孫引きです。

「終戦後はじめて京都にもどった時の歌」とされていますから、昭和21年(1946年)の春でしょうか。

 凄いですね、谷崎潤一郎!(泰淳の谷崎論はその凄さをさらに高次で捉えています。)

 迫り来るトランプ大不況を我々もこのような心的態度で処したいものです!