2025年4月20日
朝日新聞俳壇、歌壇等からの印象句、印象歌の報告、第604回です。
反トランプ詠はありませんでした。
パレスティナ、ウクライナ詠は、俳句に1、短歌に4、ありました。
後ろに掲げます。
【俳句】
花筵(はなむしろ)・てふしあはせの・ひとところ (長野市 縣展子)(長谷川櫂選)
(一日中そこに居て満たされている。)
空を飛び・行くは最後か・春の旅 (岩見沢市 村岸基量)(大串章選)
(何事にも「最後か」との思いが生じる時節がある。)
マンスール・氏からのバトン・春の星 (奈良市 小山寿美代)(小林貴子選)
(パレスティナ詠。)
【短歌】
遺影のみ・父の施設に・おくられて・位牌の母は・ひとり住まひす
(東京都 朝倉修)(永田和宏選)
(状況把握に手間取った。)
「お母さん・お願い抱っこと・言われたの」・姉を看取った・母が呟く
(栃木県 小田部秀)(川野里子選)
(人間の原点はやはりここにあり。)
旅ではなく・入院なのです・新横浜・のぞみひかりは・あるのか私に
(横浜市 森秀人)(川野里子選)
(禅の「いま、ここ」を想起する。)
ガザを見る・我らの目だった・マンスール氏・逝って暫く・現地が霞む
(熊谷市 飯島悟)(高野公彦選)
(パレスティナ詠)
米・露共謀・終戦にしない・停戦案・終われば軍需の・火も消え果てる
(八幡浜市 木村瞳)(高野公彦選)
(ウクライナ詠)
救急車・足りずに馬車に・怪我人を・運ばねばならぬ・ガザの悲しみ
(観音寺市 篠原俊則)(佐佐木幸綱選)
(パレスティナ詠)
絶望を・幾度もくぐり・抜け届く・マンスールさんの・記事もう読めず
(鹿嶋市 大熊佳世子)(佐佐木幸綱選)
(パレスティナ詠)