2025年4月19日

 

 高齢ドライバーによる悲惨な交通事故の報道が毎日と言ってもいいくらい頻出している。

 なかでもブレーキとアクセルの踏み間違いによる事故の報道が多い。

 そして、高齢者の免許返納が推奨されるのだが、一方でその困難性、その限界が指摘され、結局「百年河清を待つ」状態となり、事故はちっとも減少しない。

 免許返納に応じない高齢者の社会的責任感の欠如というかたちで高齢者が悪者視されるという社会的不健全も生じている。

 

 筆者は技術にまったく疎いのだが、ブレーキ・アクセル踏み間違いを防止することなどは、技術の問題としてかなり簡単に解決できる問題なのではなかろうか?

 生成AIによる自動運転の実用化が話題になっている今日、もっと素朴なレベルで技術的に解決する方法は簡単に見つかるはずである。ないはずがない。

 

 それにもかかわらずブレーキ・アクセル踏み間違い事故防止装置の開発、実用化が進まない。

 警察、関係企業の経営者がこの技術開発に不熱心であり、あるいはサボタージュしているのではないか?

 ブレーキ・アクセル踏み間違い事故はたぶん、高齢者の多種多様な自動車運転事故の一部に過ぎず、高齢者の自動車運転事故はブレーキ・アクセル踏み間違いの数倍、数十倍の規模で発生しているはずである。

 高齢者の自動車運転事故一般を減らすことが至上命題であり、そのためには免許返納ほどコストがかからず、効果確実な方法はない。(完全自動運転の一般化は遠い未来のことだ。)

 とにかく免許返納を促進しなければならない、というのが警察の判断なのではないか?

 そのために一般の事故よりも重大で悲惨になりやすく、PR効果が高いブレーキ・アクセル踏み間違い事故を警察は利用しているのではないか?そのために事故を積極的にマスコミに流しているのではないか?

 また、免許返納が成功すれば、ブレーキ・アクセル踏み間違い事故防止装置の開発の意味は小さなものとなる。そのコスパの縮小を経営者は警戒しているのではないか?

 

 以上の仮説はやや極端かもしれないが、困難性の低いはずの技術開発に関係者がこぞって取り組もうとしない現実は、極めて異常で、理解不能とせざるをえない。

 そこに何かがある、国民に知らされていない「社会的なウソ」があると感じざるを得ないのである。

 関係者、識者の説明を求めたい。