2025年4月12日
トランプという禍(わざわい)を転じて福と為すのはまったく不可能ですが、大打撃を一方的に受けるだけというのも悔しき限りで、腹が煮えくり返ります。
せめてわずかなりともトランプから利を得たいと考えます。
2つの利を思い付きました。
1つは、トランプを大統領に選出したアメリカの制度を反面教師とするということです。
明らかにトランプは、アメリカ民主主義が政治指導者の選出に大きな失敗をしたということを示しています。
なぜ、政治指導者として最低限必要な常識、教養を欠くトランプをここに至る前に排除することができなかったのか、その原因を探求しなければなりません。(韓国において戒厳令発動要件について驚くべき非民主主義的解釈をしたユン大統領が事前排除されなかった原因も併せて探求されるべきでしょう。)
そして、その結果を日本のみならず全人類の教訓とするのです。
大衆が政治指導者を直接選出するという大統領制は、大衆が基礎的教養に欠け、世界情勢を認識せず、フェイクに翻弄されやすく、感情的に動きやすいという点から政治制度としては問題があるということになるのではないでしょうか。
そして大統領制にとどまらず議会制民主主義制度においても、民主主義との調和に配慮しつつ、異常な人間を事前排除する仕組みを慎重に考究し、制度の中にビルドインしておかなければなりません。(日本における官邸主導志向もこの観点から反省されなければなりません。)
もう1つは、次元が違いますが、政治指導者のみならず、間違った権力者を非難する言葉をこの一連の事態から学ぼうということです。
ざっと目を通しただけで次のような言葉が出てきました。権力者を非難するボキャブラリーが豊かになるのではないでしょうか。
学校で取り上げれば国語教育にも政治教育にもなると思います。
「蛮行」「横暴」「異常」「独善的」「恣意的」「無責任」「理不尽」「無分別」「迷走」「常軌を逸している」「朝令暮改」「理のない」「ならず者」「裸の王」「狂気」「悪逆非道」「悪質」「下品」「悪漢」「鬼」「ハイエナ」「ギャング」「恥知らず」「人類の敵」「世界の仇」「毒」「独裁者」「自己顕示」「ゆすりたかり」「愚策」