2025年2月16日

 

 朝日新聞俳壇、歌壇等からの印象句、印象歌の報告、第595回です。

 ウクライナ詠パレスティナ詠、歌壇に3首、俳壇にはありませんでした。

 なお、今回から反トランプ詠も特掲することにしました。短歌に3、俳句に3ありました。

 併せて後ろに掲げます。

 

 

【俳句】

 

 

目覚むれば・しづかな雨や・春隣 (高松市 信里由美子)(高山れおな選)

 

 

(今朝、まさに雨の変化に春を感じた。)

 

 

闘ひの・うたを中島・みゆき春 (葛城市 山本栄子)(長谷川櫂選)

 

 

(「ファイト!」、中島みゆきの最高の作品。「春」は疑問だが。)

 

 

終列車・乗らずベンチの・雪女 (岡崎市 澤博史)(大串章選)

 

 

(誰でもが逢えるものではありません。)

 

 

アメリカの・裸の王を・鬼やらひ (福島県伊達市 佐藤茂)(長谷川櫂選)

 

 

(反トランプ詠)

 

 

パックスアメリカーナ・終わりの終わり・春あらし  (所沢市 西田二郎)

 

 

(反トランプ詠)

 

 

非と理とを・平気でディール・狂い獅子 (松戸市 高田賢一)

   

 

(反トランプ詠)

 

 

【短歌】

 

 

露の世に・百歳までも・永らへて・愉しかりけり・露の世さよなら 

                 (我孫子市 松村幸一)(高野公彦選)

 

 

(子息投稿の遺詠とのこと。)

 

 

咀嚼筋・震わせながら・父の姓・選ぶ幼き・吾子のくちびる 

                  (厚木市 本庄伸子)(永田和宏選)

 

 

(裁判所の形式主義の残酷、か?)

 

 

墓じまい・すなわちそれは・故郷(さと)終い・一人が去って・一族も消ゆ 

           (西海市 前田一揆)(馬場あき子選)(佐佐木幸綱選)

 

 

(歴史の必然、なんくるない。)

  

 

子を連れて・女ひとりで・生きていく・厳しさ沁みる・娘の離婚 

                  (京都府 片山正寛)(佐佐木幸綱選)

 

 

(親としてはいたたまれない気持ちだろうが、今や普通のことと考えるべき時代。)

 

 

停戦中・瓦礫と化した・家に戻り・遺体を探す・ガザの人々 

                 (つくば市 山瀬佳代子)(高野公彦選)

 

 

(パレスティナ詠)

 

 

和人らが・アイヌシモリに・踏み込みし・過去を思へり・ガザ・ウクライナ 

                   (さいたま市 大浦健)(高野公彦選)

 

 

(ウクライナ、パレスティナ詠)

 

 

泣き叫ぶ・声を瓦礫が・語つてる・ガザを伝へる・白黒写真 

                    (前橋市 和田明)(佐佐木幸綱選)

 

 

(パレスティナ詠)

 

 

聴衆が・歓声上げる・性別は・男女しかないと・言うトランプに  

                  (観音寺市 篠原俊則)(佐佐木幸綱選)

 

 

(反トランプ詠)

 

 

自壊する・だろうではなく・ねばならぬ・悪質下品・恐喝政権 

                          (千代田区 保田五助)

 

 

(反トランプ詠)

 

 

はらわたが・あると思えぬ・その目線・悪漢面の・国防長官

                         (京都市 田名瀬亮三)

   

 

(反トランプ詠)