2024年11月3日

 

 朝日新聞俳壇、歌壇等からの印象句、印象歌の報告、第580回です。

 ウクライナ詠パレスティナ詠は歌壇にも俳壇にもありませんでした。この状態が継続してはなりません。

 

 

【俳句】

 

 

秋燈(しゅうとう)や・みな遺(のこ)しゆく・ものばかり

                    (羽咋市 北野みや子)(大串章選)

 

 

(「もの」に情が移るというのはどういうことなんだろう。倒錯だろうか。)

 

 

いわし雲・家族と言ふも・散りやすし 

           (春日部市 池田桐人)(高山れおな選)(小林貴子選)

 

 

(いわし雲を家族になぞらえたところが秀逸。単に「散りやすし」でなくなっている。)

 

 

【短歌】

 

 

樹木葬・海洋散骨・献体と・家族それぞれの・死後選びたり 

                    (箕面市 遠藤倫子)(高野公彦選)

 

 

(まさに「家族と言ふも・散りやすし」。)

 

 

感涙の・被団協理事長を見る・女高生大使の・すがすがしき目 

                    (埼玉県 酒井忠正)(永田和宏選)

 

 

(偶然とはいえ、あのシーンは素晴らしかった。老爺と女高生という組み合わせも素晴らしかった。)