2024年10月27日

 

 朝日新聞俳壇、歌壇等からの印象句、印象歌の報告、第579回です。

 ウクライナ詠パレスティナ詠は歌壇に1首ありました。俳壇にはありませんでした。後ろに掲げます。

 

 

【俳句】

 

 

徒競走・孫しか見えぬ・運動会 (高松市 村川昇)(長谷川櫂選)

 

 

(視覚の選択性を、さらには生得的にセットされている人間センサーの志向性を知る最もよき実例。)

 

 

梨を食(は)ぶ・音の涼しき・童かな (佐賀県有田町 池田覚)(長谷川櫂選)

 

 

(懸命に動く小さい白い歯が見えるようだ。)

 

 

秋天へ・涙を分つ・平和賞 (嘉麻市 松井春光)(大串章選)

 

 

(予期しなかった自分たちの団体の名が呼ばれた時の、高校生たちとともに驚くシーン、何度見ても泣かされる。)

 

 

【短歌】

 

 

吾のみが・知る蝶の道・持つ山を・削りて黒き・パネル増えゆく 

                  (静岡市 木村徳幸)(佐佐木幸綱選)

 

 

(筆者がイノシシと、猿と、たまにはシカと出会っていた雑木林もやられた。)

 

 

負傷兵・パラリンピックは・リハビリで・また戦場に・戻りたいとふ 

                  (宇都宮市 生沼牧子)(高野公彦選)

 

 

(ウクライナ詠)