2024年9月22日
朝日新聞俳壇、歌壇等からの印象句、印象歌の報告、第574回です。
ウクライナ詠パレスティナ詠は俳壇に1句、歌壇に3首ありました。後ろに掲げます。
【俳句】
秋草に・からからあたる・車椅子 (東京都板橋区 牧田涼子)(高山れおな選)
(俳句だからこそ報告できるこの体験。)
まるい月・輪郭線は・ギザギザだ (横浜市 菅谷彩香)(小林貴子選)
(この発見、この指摘、その快感、貴重!)
十人の・九人がをみな・生身魂 (飯塚市 讃岐陽)(長谷川櫂選)
(長生きをのこに果たして福はありや?)
十代が・傘寿をかこむ・夜学かな (宇都宮市 小平博美)(大串章選)
(御苦労多き人々に意外の喜びの世界が展開するめでたさ。)
四万の・死をガザに積む・残暑かな (東京都世田谷区 野上卓)(高山れおな選)
(パレスティナ詠)
【短歌】
共感を・抱けぬ八十路の・すね心・歌壇の諸歌に・唯我独尊
(東京都 滝田二郎)
(「それでいいのだ!」)
二年経し・ウクライナでの・倍以上・一年満たぬ・ガザの犠牲者
(五所川原市 戸沢大二郎)(永田和宏選)
(ウクライナ、パレスティナ詠)
五輪へは・行けなかった・ウクライナ選手たち・「だって私は・死んだのだから」
(生駒市 辻岡瑛雄)(永田和宏選)
(ウクライナ詠)
カメラレンズ・ひたと見据えし・片足の・ガザの少女に・問われる我ら
(大阪市 田中秋子)(馬場あき子選)
(パレスティナ詠)