2024年6月2日
朝日新聞俳壇、歌壇等からの印象句、印象歌の報告、第559回です。
ウクライナ詠・パレスティナ詠が歌壇に2首、俳壇にはありませんでした。後ろに掲げます。
【俳句】
石楠花(しゃくなげ)と・フジコ・ヘミング・韻(ひび)き合ふ
(埼玉県毛呂山町 岸微熱)(小林貴子選)
(句よりも作者の俳号(?)に引っかかった。)
面接の・夏めく膝に・ある両手 (大阪市 上西左大信)(長谷川櫂選)
(緊張に手のひらが汗ばんでいるわけだ。)
パソコンを・操る芸妓(げいぎ)・夏のれん (前橋市 武藤洋一)(大串章選)
(現代浮世絵風景。)
ねつのでた・ばっちゃんゆでた・ほうれん草
(成田市 かとうゆみ)(高山れおな選)
(これは重症ですね。)
満々と・明日待つ代田(しろた)・風の皴(しわ)
(水戸市 伊師繁次)(高山れおな選)
(「水張田(みはりだ)」という表現もあった。明日は田植えだ。)
【短歌】
憲法の・記念のつどいに・前文を・音読すれど・若人はいず
(磐田市 海山綾子)(高野公彦選)
(憲法9条が老人の詠嘆に解消されてしまっている気味であるところに我が国の平和運動の問題の本質的性格がある。)
連休の・一日に過ぎぬか・「昭和の日」・昭和を映す・番組は無し
(東京都 北条忠政)(高野公彦選)
(「昭和」に統一的共通イメージがないのだから、番組を作るのはインポッシブル。)
耳をすませば・バエズの歌声・聞こえくる・We shall overcome・コロンビア大
(大和郡山市 四方護)(永田和宏選)
(パレスティナ詠。)
ガザに比・べれば逮捕は・なんでもない・コロンビア大学・ユダヤ人学生が
(八王子市 額田浩文)(永田和宏選)
(パレスティナ詠。)