2024年2月25日

 

 朝日新聞俳壇、歌壇等からの印象句、印象歌の報告、第546回です。

 今回、ウクライナ、パレスティナを扱ったものは俳壇にも歌壇にもありませんでした。

 選者のジャーナリスティックな感覚がそうさせたのでしょうが、それでいいのでしょうか。

 

 

【俳句】

 

 

裏金の・宝船こぐ・五人衆 (さいたま市 関根道豊)(長谷川櫂選)

 

 

(これは絵になる。次の衆院選でも使える。)

 

 

夢で逢った・ことを伝える・春便り  (長崎市 広田久一)

 

 

(ほんわか、いい気分。)

 

 

馬人生・貧しき友に・桜花賞  (宇和島市 明田末三)

   

 

(ギャンブルはやめろという段階を過ぎた。)

 

 

「マッチ擦る」・武器輸出国と・成り果てし (青森市 田本三矢)

 

 

(寺山修司「マッチ擦る・つかの間の海に・霧深し・身を捨つるほどの・祖国はありや」を踏まえている。)

 

 

【短歌】

 

 

半世紀・近くを別の・名で生きて・気づかれなかった・ことの寂しさ

                    (千葉市 高橋好美)(永田和宏選)

 

 

(桐島聡、「自分」にこだわらないではいられない煩悩。)

 

 

異次元へ・消えてゆくやうに・地吹雪の・中へ侵入・する青きバス 

                    (札幌市 伊藤哲)(馬場あき子選)

 

 

(音もなく消えていく感じ。)