2023年3月7日

 

 昨日(6日)の韓国発表で「徴用工」問題は解決に向かうと期待される。

 直接的には韓国側(大法院)がひき起こした問題ではあるが、ここに至るまでの韓国政府の困難は想像に余りあるものであり、ユン大統領の判断と努力に対して大いに賛辞を送りたいと思う。

 さすがに美人の嫁さんをもつだけのことはある‐‐‐というような言い方は問題があるかもしれないが‐‐‐なかなかの男と評価したい。

 

 さて、しかし、今後の推移については正直なところ懸念が多い。

 日本側には戦前の我が国の朝鮮侵略を正当化しようとする連中が与野党を問わず依然として多数存在している。

 彼らは、日韓関係正常化の前提に日本側の「おわび」と「反省」があることがおもしろくないのである。

 彼らが示しているのは、客観的歴史認識を欠いた、国際常識に反する、愚昧な性向であるが、野放しにされてきている。

 日本側の「おわび」と「反省」は口先ばかりで具体的な行動を伴っていないのであり、彼らの中から入閣する者が出るのもしばしばである。

 調子に乗る彼らは、これまでも政府の公式的立場を無視した発言を繰り返して日韓関係に水を差してきた。

 同じような発言がなされることの確率は決して低くはないと考えざるをえない。

 再びこのようなことが発生し、日本政府が厳しい対応を即座にとらなければ、韓国世論を強く刺激することになるであろう。

 韓国野党は今回の解決に反対の態度であり、政権交代があれば、世論の動向を見て今回の解決を白紙に戻すであろう。

 不安定要素が充満しているのが現状である。

 

 ボールは韓国側にあるという状況判断が何よりも大きな間違いである。

 ボールは日本側にあることを認識しなければならない。

 何よりもまず、冷静で客観的な、日韓の歴史教育を展開することによって日本側の態度を示すべきである。