2022年11月6日

 

 朝日新聞俳壇、歌壇等からの印象句、印象歌の報告、第482回です。

 今回、ウクライナを扱ったものは、歌壇に38首中1首、俳壇にはありませんでした。

 

 

【俳句】

 

 

秋深き・我が判然とせぬ・平凡 (船橋市 斉木直哉)(高山れおな選)

 

 

(平凡では自足できない時代となりにけり。)

 

 

運動会・顔のきれいな・園児たち (京都市 室達朗)(高山れおな選)

 

 

(不潔、不衛生が貧困を表わした時代ではなくなった。)

 

 

干大根・戻すがごとく・湯に浸る (多摩市 谷澤紀男)(長谷川櫂選)

 

 

(大根と違ってもはや味付けは効かない。ただ戻るだけ。)

 

 

運動会・かの日の我を・孫に観き (東京都 松木長勝)(大串章選)

 

 

(どのような我を観たのだろうか。無心熱中?恥じらい躊躇?演技過剰?ぼんやり非集中?)

 

 

【短歌】

 

 

ほろ苦き・デビューも初の・バーディーも・メガソーラーの・パネルが覆ふ 

                   (姫路市 箭吹征一)(高野公彦選)

 

 

(事情がわかって、なーるほど。)

 

 

この世より・離れゆく時・人は息を・吐くのだろうか・吸うのだろうか 

                    (豊橋市 鈴木昌宏)(永田和宏選)

 

 

(吐く人は合理主義者、吸う人はロマンチスト。)