2022年8月21日

 

 朝日新聞俳壇、歌壇等からの印象句、印象歌の報告、第471回です。

 今回、ウクライナを扱ったものは、歌壇で36首中1首、俳壇は再びなくなりました。

 正直なところなのでしょうが、人の感受性などというものはいい加減なものです。

 

 

【俳句】

 

 

炎天や・戒厳令下の・ごとき町 (羽咋市 北野みや子)(長谷川櫂選)

 

 

(こういう連想となるところに今の我々はいる。)

 

 

向日葵の・迷路に非常・出口あり (いわき市 岡田木花)(大串章選)

 

 

(みんなが思っていた不安、解消されて一句成る。)

 

 

もがいてる・みみずをそっと・おく日かげ

              (成田市 かとうゆみ)(高山れおな選)

 

 

(人間という生き物は不思議な行動をする生き物だ。)

 

 

【短歌】

 

 

末期にて・余命三月と・告げられる・賀状の絵柄・決まりし時に   

              (多賀城市 賀川秀真)(馬場あき子選)

 

 

(その絵柄で賀状をお出しになったらいかがでしょうか。礼に反することではありますまい。)

 

 

四国から・出ることはもう・ないだろう・ちちはは眠る・墓まで歩く 

              (観音寺市 篠原俊則)(佐佐木幸綱選)

 

 

( Farther one travels, less one knows. )

 

 

西大寺・駅に降り立ち・伎芸天・仰ぎたく訪ひき・秋篠寺を 

                 (横浜市 松村千津子)(高野公彦選)

 

 

(事件が思い出させてくれた、事件とは真逆の美しき日々。)