2022年7月24日

 

 朝日新聞俳壇、歌壇等からの印象句、印象歌の報告、第467回です。

 今回、ウクライナを扱ったものは、歌壇で33首中6首、一方前週に続き俳壇にはありませんでした。

 

 

【俳句】

 

 

切符渡す・開襟シャツの・駅長に (横浜市 坂守)(小林貴子選)

 

 

(これは記憶の世界か?廃線が近いようなローカル線か?)

 

 

島の宿・窓の手摺(てすり)に・干す水着 (大阪市 今井文雄)(大串章選)

 

 

(これも記憶の世界か、の疑問を呼ぶ。)

 

 

焼酎も・嘘も本当も・薄められ (東京都 竹内宗一郎)(高山れおな選)

 

 

(「焼酎」だから穏やか。代わっていろいろな言葉が考えられる。例えば「銃撃や」「国葬や」「ニュースショー」。)

 

 

【短歌】

 

 

学校は・「あだ名禁止」の・流れだが・あだ名しか思い・出せぬ友がいる 

 (東京都 上田結香)(永田和宏選)(馬場あき子選)(高野公彦選)

 

 

(林家三平の物まねがうまいので三平と呼ばれていた友がいた。彼は試験の答案にまで三平と書いていた。姓は川原田、名は思い出せない。)

 

 

家の鍵を・はじめて使う・子に手紙・「冷蔵庫には・プリンがあるよ」 

               (奈良市 山添聖子)(高野公彦選)

 

 

(孤独の自覚の初体験、思い出せばひとりの留守番。)