2022年7月16日
大関御嶽海が、部屋関係者のコロナ感染のため、濃厚接触者として今場所を強制休場させられることになった。
このこと自体は半ば慣習化してきたことでもあり、仕方がないことだ。
問題は御嶽海が今場所「カド番」だったということである。
すなわち、先場所負け越しており、今場所負け越せば大関陥落ということになっていた。
今場所はこれまで2勝4敗であり、大関陥落の可能性はかなり高くなっていた。
さて、今日からの休場で御嶽海の番付をいかに取り扱うべきか?
前例のない問題がここに発生したのである。
これまではコロナによる休場により番付を落とすことはしないという取扱いがなされてきた。
1枚だけ落としたことがあったかもしれない。
休場が本人の責任ではないのだから、原則現状維持という取扱いは妥当なものだ。
この取扱いの精神からすれば、「カド番」は来場所に引き継ぐというのが自然ではある。
しかし、御嶽海は今場所2勝4敗で負け越しの可能性が高くなってきた状況だった。
ここで御嶽海を負け越しとして大関陥落としてしまうのは、無理だろう。
地位保全の訴訟に耐えられそうもない。
しかし、今場所をチャラにするのはいかにも御嶽海を優遇することになるのではないか、という問題がある。
同じ大関で「カド番」で現在星も同じの正代がいる。
正代がこのまま負け越して大関を陥落し、御嶽海が来場所は休養充分で「カド番」を脱出すれば、御嶽海は優遇されたという批判は免れまい。
正代もこの際、コロナに感染したほうがいい、というようなことになってしまう。
さて本件はいかに裁かれるべきか?
筆者の案は、御嶽海の「カド番」を来場所に持ち越す、ただし「カド番」脱出の条件を勝越しの8勝ではなく、1つ加えて9勝とする、である。
相撲協会の判断や如何に??