2022年4月5日
日韓関係は現在、極めて悪い状態にある。
一時の韓流ブームが噓のようだ。
未来志向という言葉が空しく響く。
韓国は基本的に現在のウクライナの立場に立って、過去の日韓関係について彼らの主張を展開している。
当時の日本は彼らにとって、現在のウクライナにとってのロシアの位置にいる。
しかも日本は、侵略に成功し、国を消滅させ併合までしたロシアだ。
当時の日本にとってのロシアは、現在のロシアにとってのNATOだ。
当時の日本にとっての韓国は、現在のロシアにとってのウクライナだ。
当時の日本も現在のロシアも、自国の防衛という名目で隣国を侵略した。
宣戦布告なき武力行使であったことまで共通している。
侵略しておきながら、相手を保護する目的で軍隊を派遣したのだと、勝手な、一方的パターナリズム(温情主義)をひけらかしているのも共通している。
パターナリズムを掲げながら、残虐行為を平気で行っているのも同じだ。
現在のウクライナ事態は当時の韓国の事態と相似形をなしている。
現在の日本は、全国民的に、親ウクライナ、反ロシアだ。
その国論一致の立場のよって立つ根拠を、当時の日韓関係に適用して考え直してみたらどうだろうか。
そして、その上で戦後の日韓関係の処理が、形式ではなく実質的な意味において、充分であったかどうか、それを来たるべきロシア・ウクライナ間の戦後処理に適用することの妥当性如何という観点に立って、検証してみたらどうだろうか。
仮に終戦後のプーチン談話が2015年8月14日の安倍談話のレベルの内容のものであったら、ウクライナは納得するだろうか、という観点で安倍談話をあらためて読んでみたらどうだろうか。
ウクライナへの共感の心をもって日本の朝鮮半島侵略という歴史的事実に向き合うこと、日韓関係の打開の道はそこから生まれるのではなかろうか