2021年11月7日

 

 朝日新聞俳壇、歌壇等からの印象句、印象歌の報告、第431回です。

 

 

 【俳句】

 

 

松手入・青空の透け・風の抜け (高松市 村川昇)(稲畑汀子選)

 

 

(長髪を三分刈りに。)

 

 

小さき風・コスモスだけに・来てをりぬ (岩倉市 村瀬みさを)(稲畑汀子選)

 

 

(吹いていないと思っていても。)

 

 

秋日傘・昔栄えし・町の路地 (八代市 山下さと子)(大串章選)

 

 

(残照。女人の残照、町の残照、日本の残照。)

 

 

花野ゆく・乳母車の子・皆眠る (戸田市 蜂須厚子)(大串章選)

 

 

(赤ん坊にとっては数メートル内の世界がすべて。)

 

 

【短歌】

 

 

とんかつを・ニコニコ笑い・食べている・ブタの看板・見ながら食べる 

                 (稲沢市 山田真人)(佐佐木幸綱選)

 

 

(僕の知っている一字違いの山田君は元気にニコニコ生きているだろうか。)

 

 

名前書きし・首輪ゆっくり・はずしやり・聞こえるうちに・「ありがとう」を言う 

                  (伊賀市 秋田彦子)(高野公彦選)

 

 

(人の場合、名前をはずされるのを喜ぶだろうか?悲しむだろうな。)

 

 

なお、前週、筆者が短歌で嫌悪を表わした衆院候補者は、圧倒的な票を得て当選した。

 

 

当選後・威張りちらすに・ちがいなし・漂い流れる・品格の無さ(再掲)