2021年6月27日

 

 朝日新聞俳壇、歌壇等からの印象句、印象歌の報告、第412回です。

 

 

【俳句】

 

 

牡丹散り・庭に水音・あるばかり (神戸市 池田雅かず)(稲畑汀子選)

 

 

(咲いていた時は水音に気づかなかった。)

 

 

麦飯の・弁当も・なかりし友よ  (大阪市 今井文雄)(長谷川櫂選)(高山れおな選)

 

 

(何もできなかった自分に残る悔い。)

 

 

梅雨寒や・スマホに替えても・着(ちゃく)は無し (熊谷市 野田修二)

 

 

(PRすればいいのにPRできないタイプ。)

 

 

【短歌】

 

無為徒食・役に立たない・私です・ワクチン接種・ビリでいいです 

                                (沖縄県 和田静子)(高野公彦選)

 

 

(死語になりそうな「ビリ」ということばを使っていただいて、役に立ってます。)

 

 

もうひとり・殺されしこと・思うべし・元局長も・生ける屍(しかばね) (いわき市 河田寿一)

 

 

(彼も犠牲者、加害者ではあるが犠牲者でもある。)