2021年6月20日
朝日新聞俳壇、歌壇等からの印象句、印象歌の報告、第411回です。
【俳句】
宙あふぎ・猫風を嗅ぐ・梅雨の入り (横浜市 玉井守)(高山れおな選)
(梅雨入りをとらえて妙!)
水描かれ・ざる鯉の軸・夏座敷 (別府市 梅木兜士彌)(高山れおな選)
(涼しい風がすうっと通った。)
大虹を・見上げ一人は・転がれり (熊谷市 内野修)(長谷川櫂選)
(大画面での滑稽、これぞ俳句。)
水槽に・ミニパラシュート・海月(くらげ)かな (八幡市 小笠原信)(大串章選)
(「ミニパラシュート」という気づき、これを伝えないではいられない必死さがいい。)
【短歌】
世事に長(た)ける・高齢者のみ・生き残れと・仄めかすような・ワクチン接種
(横浜市 末光奈緒子)(高野公彦選)
(行政のゴタゴタ批判にとどまらず、高齢者のいやらしさに触れて一頭地を抜く。)