2021年6月6日

 

 朝日新聞俳壇、歌壇等からの印象句、印象歌の報告、第409回です。

 

 

【俳句】

 

 

青蛙・のせて地球の・廻るかな (尼崎市 吉川佳生)(稲畑汀子選)(大串章選)

 

 

(考えるとヘンなんだけど、色合いも同じようで、似合っている。)

 

 

葉桜や・父のエッセイ・読み返す (加古川市 森木史子)(大串章選)

 

 

(浮かれ歩いた花の季節が終わって、少し心を落ち着ける時期が到来して‐‐‐‐)

 

 

シネマ観る・やうに見てゐる・穀雨かな (羽曳野市 菊川善博)(高山れおな選)

 

 

(柔らかな雨にドラマがはらまれているような気がして、見続けてしまう。)

 

 

【短歌】

 

 

新梢(しんしょう)を・五月の空から・手繰り寄せ・棚に這わせる・葡萄の作業 

                           (川越市 西村健児)(佐佐木幸綱選)

 

 

(生命力旺盛のつる植物をなだめすかして行儀よくさせる。)