2021年4月11日
朝日新聞俳壇、歌壇等からの印象句、印象歌の報告、第401回です。
novさんのさし絵は「4月13日は啄木忌」。泣きぬれて戯れた蟹が描いてある。
【俳句】
皇女にも・恋する自由・花万朶 (三島市 市畑晶子)(長谷川櫂選)
(いい方向に行っているようで、慶賀慶賀。)
あくびして・今日がはじまる・仔ねこかな
(新潟県弥彦村 熊木和仁)(長谷川櫂選)
(構えなく生きるということの良さ。)
野遊や・輪のまん中に・赤ん坊 (神戸市 藤井啓子)(高山れおな選)
(古代より変わらぬ景、と感じる。)
四つ目が・来て三つ目の・山笑ふ (山形市 吉田隆一郎)
(無策のコロナ対応が笑われている。棒グラフが詠われた珍品。)
【短歌】
詫び心・なき吝嗇(けち)心・フクシマの・海に流すを・現実的と
(千葉市 田所英三)
(棄民を作って平気な、冷たい東北出身の総理。)
闘わぬ・奴等なのだと・うつむけり・笑うはずなし・淋しき「ファイト!」
(川崎市 田島八郎)
(中島みゆき「ファイト!」、「〽闘う君の唄を 闘わない奴等が笑うだろう」。)