2020年12月20日
朝日新聞俳壇、歌壇等からの印象句、印象歌の報告、第386回です。
今回の「nov.」さんのさし絵は「12月17~19日は羽子板市」。
【俳句】
冬木立・鳥は光と・遊びをり (我孫子市 森住昌弘)(大串章選)(長谷川櫂選)
(人だって、何とだって、遊べるはず。)
浮子(うき)を見ず・雲を見てゐる・小春かな (霧島市 久野茂樹)(大串章選)
(目は雲に向いているが、何も見てはいない。)
十二月・八日国民・マスクせよ (白河市 佐藤佳夫)(高山れおな選)
(「ファシズム」を思い起こさざるをえず。)
その昔・防空頭巾・いまマスク (枚方市 冨士容子)(稲畑汀子選)
(これから日本社会は反ファシズム抵抗運動を組みうるか、懸念。)
【短歌】
市街地を・さ迷ふ子熊の・声深し・親は撃たれぬ・校庭の隅
(小松市 沢野唯志)(馬場あき子選)(佐佐木幸綱選)
(猟友会は麻酔銃をなぜ使わぬのか?サルやシカはなぜ撃たぬのか?)
吾(あ)を掠め・駆け抜けたる猪(しし)・アスファルトの・路面蹴る音・駿馬の如し
(仙台市 二瓶真)(馬場あき子選)
(小生、1メートルの距離で経験あり。土の上でドドッと蹄の硬い感じでした。)